花粉症に悩んだらテスラを買え?「生物兵器防衛モード」がすごい

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テスラ車にオプション設定される「生物兵器防衛モード」の作動ボタン。中央緑の「バイオハザードマーク」がそれだ
テスラ車にオプション設定される「生物兵器防衛モード」の作動ボタン。中央緑の「バイオハザードマーク」がそれだ 全 8 枚 拡大写真

全国的にスギ花粉のピークを迎える3月。年々花粉症患者数は増加しており、その数は日本国内で3000万人を超えるといわれている。

花粉症の症状で特に困るのが運転中だ。くしゃみ・鼻水が止まらず運転に集中できない、薬を飲めば眠くなる…藁をもつかむ思いで新しい花粉症対策グッズを手にする人も多いだろう。そんな3000万人の頭を悩ませる花粉症を、クルマが解決してくれるとしたらどうだろうか。

花粉フィルターやイオン発生機など、各自動車メーカーがさまざまなオプション装備を用意しているが、今回注目したいのはEVメーカーのテスラが開発した「HEPA(= High Efficiency Particulate Air Filter)フィルトレーションシステム」だ。

この通称「ヘパ」と呼ばれるシステムは、世界的な大気汚染への対策として、自動車メーカーが出来ることを追求したテスラが、病院やクリーンルーム、宇宙産業で使われている空気濾過システムに喚起され開発したもの。花粉をはじめ、バクテリアや汚染物が車内に入り込む前に微粒子を「完全に消去」することが可能だという。テスラによると、「標準的な自動車用フィルターより数百倍も効果があり、外で何が起こっていようと、ドライバーや同乗者に極限までフィルターされた空気を提供出来る」そうだ。

このシステムは、既に発売されている『モデルS』『モデルX』にオプション設定されており、エアコン操作画面から「生物兵器防衛モード(BIOWEAPON DEFENCE MODE)」ボタンを押すことで作動する。映画・ゲームの『バイオハザード』を知る人ならピンとくるであろう「バイオハザードマーク」のボタンがそれだ。何とも仰々しくも頼もしい名前だが、作動すると、エアコンをMAXにした時のようにゴーッと排気あるいは吸気が始まり、名前の通りいかにも何かすごいことが行われている感がある。

テスラの実験によると1000μg/m3のPM2.5で汚染された「極度に危険な状態」のバルーン(PM2.5の汚染で話題となった北京の年間平均値が56μg/m3)にモデルXを入れ生物兵器防衛モードを作動させたところ、2分も経たずに車内の空気を使用した機器に探知されないほど低いレベルまで下げることに成功したという。またさらに数分後にはクルマの外気のPM2.5レベルまでも40%低減させることができたというから驚きだ。テスラはその名について「単なる宣伝文句ではない」と胸を張る。

実際、花粉症に悩むテスラ関係者がこの生物兵器防衛モードを試した所、数分で症状がスッキリして快適なドライブができたという。ただし、作動させるとバッテリーを消費するためバッテリー残量には注意を、と付け加えていた。ともかく、バイオテロに遭遇してもテスラ車の中にいればガスマスクも要りません、というわけだから花粉症の症状軽減など朝飯前、というところなのだろう。

車内をクリーンにするだけでなく、周囲の空気までをも洗浄してしまうこのシステム。1台テスラを持っていれば、身近な花粉症に悩む人たちの中でヒーローになれるかもしれない。ちなみにテスラモデルSは865万円(60グレード※)から、モデルXは1115万円(75Dグレード)からで、ヘパを装備するには43万2000円の「プレミアム アップグレード パッケージ」を購入することが必要となる。決して安い買い物ではないが、背に腹は変えられない、という人にとっては朗報となるかも…?

※モデルS 60、60Dは2017年4月19日までの注文分で販売終了予定。

《宮崎壮人》

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