トヨタと農研機構、イチゴの品種改良を効率化する高精度選抜技術を開発

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トヨタ自動車は3月30日、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)とイチゴの品種改良を効率化する高精度選抜技術を開発したと発表した。

国内のイチゴ生産は12月から翌年5月に集中しており、端境期の7月から10月については需要のほとんどが輸入でまかなわれている。そのため、病気に強く、端境期に国内で生産・出荷できる品種づくりが必要とされてきたが、ゲノム構造が複雑で遺伝情報の解析が難しいイチゴは、DNAマーカーを用いた品種改良が進んでこなかった。

そのような状況下で、トヨタと農研機構はトヨタが独自に開発したDNAマイクロアレイ技術をベースに、イチゴの遺伝情報を高精度に解析する技術を研究。重要病害に強い個体、および「四季成り性」を有する個体を選抜できるDNAマーカーの開発に成功した。イチゴの品種選抜は、有用な性質を持った2品種を交配して得られる種子から数千の子孫を育て、段階的に優良個体を絞り込んでいく。

今回開発したDNAマーカーをイチゴの品種選抜に用いると、簡単なDNA検査で必要な遺伝子をもつ子孫を判別できるため、評価の初期段階で候補を大幅に絞り込むことができる。これにより、病害抵抗性や四季成り性の選抜に要する期間を通常の2分の1に短縮、栽培面積も3分の1で済むなど、イチゴの品種改良の効率化に貢献する。

トヨタおよび農研機構は、これらの結果を30日開催の日本育種学会で発表。なお、今回発表したDNAマーカーは農業関係者に幅広く活用してもらえるよう、積極的に情報開示・提供に応じていきたいとしている。

《纐纈敏也@DAYS》

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