ニスモ 片桐社長「20年代前半に年10万台へ」…ロードカー事業を大幅強化

自動車 ビジネス 企業動向
GT-R NISMO
GT-R NISMO 全 3 枚 拡大写真

日産自動車子会社のニッサン・モータースポーツ・インターナショナル(NISMO、ニスモ)は4月25日、横浜市の本社で事業説明会を開き、スポーツカスタム車「NISMOロードカー」のモデル拡充などを図り、世界での販売を現状の7倍弱に増やす計画を発表した。

ニスモと日産傘下の特装メーカーであるオーテックジャパンの社長を兼ねる片桐隆夫氏が記者会見して明らかにした。現在は年1万5000台の世界販売を2020年代前半に10万台規模に拡大させる方針だ。市販車のスポーツ性能を高めたNISMOロードカーは、2013年に『ジュークNISMO』から商品化し、現在は『NISSAN GT-R』、『フェアレディZ』、『ノート』など7モデルに設定を拡充、日本をはじめ北米、欧州、中東に投入している。

販売拡大に向けては、モデル数と海外販売地域の両面で強化を図っていく。片桐社長はモデルの拡充については「セダンやハッチバックといった定番に加え、SUVやクロスオーバー、ミニバンなどにも需要があるので広げていきたい」と述べた。また、海外での新規投入は「東南アジアや中南米に可能性がある。中国も参入すれば販売増に貢献するだろう」と指摘した。

事業拡大に当たっては、日産グループ内での体制強化を図るため、オーテック内に約50人から成る「ニスモ・カーズ事業部」を新設した。日産本体やニスモ、オーテックから開発者らを集結させている。

さらに、国内で専用展示場などをもつ「NISMOパフォーマンス・ディーラー」を現在の26店から22年までには40店に拡充し、海外展開も図る。また、NISMOロードカーのユーザーに走りの場所の提供や、スポーツ走行レッスンを行う機関として「NISMOドライビング・アカデミー」も新設した。17年はまず日本で8回の開催を予定しており、専門の販売網拡充などとともに多面的に顧客との接点を拡大していく。

片桐社長は、ニスモ・カーズ事業部など一連の強化策について「人材と知識を1か所に集約してノウハウを高め、精度のよい仕事を迅速に行っていきたい。(モデル拡充で)日産車の魅力をより高めていきたい」と語った。

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
  2. フォード『ブロンコ』が60周年、初代をオマージュした記念パッケージが登場
  3. ファン必見!『ミニGSX-R』は1000台注文あれば販売される!?「鈴鹿8耐」最注目の“スズキの隠し球”
  4. 内装はまるで「地中海のヨット」! VWが新型キャンピングカー『グランドカリフォルニア』発表へ
  5. ホンダ『シビック』の顔が変わる! 英国版のグリルとバンパーが新デザインに
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る