『四季島』北海道内初営業、登別駅では旗振りで熱い歓迎---JR東日本の豪華寝台列車

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東室蘭以東の電化区間に入ってもパンタグラフを上げずに自走する『四季島』。
東室蘭以東の電化区間に入ってもパンタグラフを上げずに自走する『四季島』。 全 5 枚 拡大写真

JR東日本の豪華寝台列車『TRAIN SUITE 四季島』が、上野発5月1日から営業運行を開始した。5月2日未明には青函トンネルを越えて北海道に上陸し、走行する道南いさりび鉄道線や函館本線、室蘭本線沿線で熱い視線を浴びたようだ。

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営業初列車は登別までの3泊4日周遊ツアーとして運行。往路の北海道内では函館で観光し、伊達紋別でニセコ方面に宿泊する乗客が下車。筆者は営業運転の終着駅である登別で『四季島』を待ち構えたが、列車到着前から待合室内は興奮のるつぼと化し、『四季島』の旗まで配られるフィーバーぶり。駅から500mほど富浦寄りにある跨線橋も地元の見物客で鈴なりになっていた。

この跨線橋で待つこと20分、『四季島』はゆったりとカーブを曲がり、16時10分頃に登別駅に到着した。登別温泉の守り神「湯鬼神」に迎えられた乗客は10両編成でわずか数人。前日からテレビで話題となっていた『四季島』をひと目見ようと駅に集まった人たちは、おそらく数百人はいただろう。数百人の人たちから出迎え受ける数人の乗客は、いやが上にもVIP気分をくすぐられたのではないだろうか。

『四季島』を降りた乗客たちは、用意されたJR北海道バスで登別温泉方面へ。その後、『四季島』は「主」がいない回送の旅となり、手稲の札幌運転所へ向かう。往路の『四季島』は、上野~黒磯間が直流電化区間(直流1500V)、黒磯~函館間が交流電化区間(交流2万V、新中小国信号場~木古内間は2万5000V)、五稜郭~東室蘭間が非電化区間、東室蘭~登別間が交流電化区間(交流2万V)とめまぐるしく電化方式が変わる。電車と気動車の機能を備えたEDC方式を採用した『四季島』の面目躍如といったところだが、東室蘭から再び電化区間に入っても、『四季島』はパンタグラフを下ろし、1・10号車のエンジン発電機で発電した電気を使って走行。回送となる登別からはパンタグラフを上げた電車方式で走行した。

回送区間に入ってから2駅目の竹浦では後続の特急や貨物列車を待避するため30分程度停車する。筆者は後発の『北斗13号』で『四季島』を追いかけたが、竹浦駅が近づくと「皆さま、まもなく左手に『四季島』が見えてまいります」という車内放送が流れ、車内のほぼ全員が視線を向けていたのが印象的だった。苫小牧で『北斗13号』を降り、王子製紙の巨大煙突が見える駅の北口側で再び『四季島』を待ち構えたが、ここまで来ると『四季島』フィーバーも落ち着いてきたようで、テレビを見て見物に来たという初老の女性以外に待つ人はいなかった。苫小牧駅では、「まもなく臨時特急盛岡行きがまいります~」というアナウンスが流れ、一瞬「?」と思ったが、他に適当なものがなく、便宜的に流されたのだろうか。3番ホームに入った『四季島』は3分程度の停車ですぐに発車していった。札幌運転所で滞泊する『四季島』は、車内整備を経て、翌3日に登別まで回送で戻り、そこからの復路は、青森で観光後、奥羽・羽越・上越・高崎の各線を経由して、4日に上野に到着する予定だ。

『四季島』の回送列車は札幌を通るため、普通に考えれば札幌まで営業運行してもよさそうに思える。それを行なわなかったのは、おそらく、往復とも札幌駅が通勤・通学時間帯にかかるため、『四季島』を札幌で客扱いさせると在線状況がかなり厳しくなること、復路の札幌発が朝7時台となり、観光ツアーとしてはかなり早過ぎることが原因だったのかもしれない。しかし『カシオペア』のツアー運行でも見られたように、道都・札幌をツアーに組み込まない手はないし、歴史とロマンの街として観光客に絶大な人気を誇る、わが地元・小樽にも入線してくれるとなかなか絵になると思う。北海道観光の起爆剤として多彩なコースを組んで欲しいところだ。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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