JR北海道、経常損益が過去最大188億円の赤字 2016年度決算

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利用が好調だった北海道新幹線。今後もJR北海道の基盤として活躍しそうだが、その設備維持費用も莫大で、負担は大きい。
利用が好調だった北海道新幹線。今後もJR北海道の基盤として活躍しそうだが、その設備維持費用も莫大で、負担は大きい。 全 2 枚 拡大写真

JR北海道は5月9日、2016年度の決算結果を公表した。

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2016年度は3月に北海道新幹線が開業した一方で、8月には未曾有の台風被害が石勝線や根室本線を襲い、その復旧に多大な費用を要した。このため、営業収益では北海道新幹線の運輸収入が、在来線時代の前年度より49億円の増収となる103億円を記録したが、在来線では台風被害により32億円の減収となった。ただし、台風被害を除けば.札幌圏での営業施策が功を奏したことから、前年を上回ったという。なお、台風被害については復旧費用として34億円の特別損失が計上されているが、災害復旧事業費補助や国からの追加支援などにより資金が確保されたとしている。

しかし、営業費用では北海道新幹線の設備維持などで修繕費が22億円、減価償却費が63億円増え過去最大となった。営業外損失も増加したことにより、経常損益は44億円の赤字となった2011年度をはるかに越える188億円の赤字となり、過去最大となった。これに台風被害などを含む特別損失52億円、特別利益59億円を加味すると、当期純利益は2011年度以来の純損失となる126億円となった。これは「実質的に過去最大」という。

一方で、2016年度の線区別利用状況も公表されている。8月に石勝線や根室本線で未曾有の台風被害が発生し、以降12月まで長期運休を余儀なくされたことから、9~12月を除いた参考値として輸送密度が算出されている。全体的には北海道新幹線の開業により、新幹線単体のほか、在来線の函館本線函館~長万部間、室蘭本線長万部~東室蘭間で利用が伸びた。また、札幌圏では千歳線南千歳~新千歳空港間、函館本線小樽~函館間でも増加。2016年12月に廃止された留萌本線留萌~増毛間でも廃止前効果で利用が増え、対前年比で2倍となった。

輸送密度を基準とした線区別利用状況は、ワースト1が札沼線(学園都市線)北海道医療大学~新十津川間の64人で、それに80人の石勝線新夕張~夕張間、188人の留萌本線深川~留萌間が続いている(廃止された留萌本線留萌~増毛間は134人)。一方、ベスト3は函館本線小樽~札幌間の4万6417人を筆頭に、千歳線・室蘭本線苫小牧~白石間、函館本線札幌~岩見沢間が4万人台で続く。鉄道路線で採算ラインと言われている輸送密度4000人以上の線区は、JR北海道があげた29線区中6線区と厳しい状況が続いており、JR北海道では2017年度に189億円の経常赤字を見込んでいる。その上で、今後も北海道新幹線を基軸とした経営基盤の強化と事業範囲の見直しによる抜本的な経営構造改革を推進し、持続可能で安全な鉄道輸送サービスを提供する鉄道会社に再生したいとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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