走りながら線路をチェック…JR西日本、診断システムを山陽新幹線に導入へ

鉄道 テクノロジー
JR西日本が試験的に導入する「線路設備診断システム」。走りながら線路の状態をチェックできる。
JR西日本が試験的に導入する「線路設備診断システム」。走りながら線路の状態をチェックできる。 全 2 枚 拡大写真

JR西日本は5月10日、「線路設備診断システム」を試験的に導入すると発表した。まず山陽新幹線に導入し、4~5年後の実用化を目指す。

線路設備診断システムは、線路を走りながら軌道の状態などを調べる保守用の測定作業車両。発表によると、JR西日本が導入するのはイタリアのメルメック社製で、大きさは長さが約15.7m、幅が約3.4m、高さが約3.8m。軌道検査測定装置(V-cube)と継目板検査装置(FPIS)を搭載しており、保守用の動力車がけん引して線路を走る。

V-cubeは3台のカメラを使って軌道全体を撮影。FPISも4台のカメラを駆使し、レールとレールの継ぎ目の側面にある継目板を撮影する。これらのカメラで撮影した画像を解析し、整備が必要な場所を自動的に判定する。

現在は保守職員が徒歩と目視でチェックしているが、線路設備診断システムは50km/hの速度で走りながら線路をチェックできる。JR西日本の来島達夫社長は「労働力人口の減少が見込まれる中、人手による仕事を装置化することで、人手のかからない仕組みを作っていくことは、鉄道オペレーションにおいて非常に重要な課題」としている。

山陽新幹線では9月からデータの取得を開始し、4~5年後の実用化を目指す。北陸新幹線や在来線でも今後展開する予定という。

《草町義和》

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