【SUPER GT】NSX-GTの“ミッドシップハンデ”が軽減される…次戦オートポリスには「15kg減」で臨戦

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開幕戦岡山、GT500クラスのNSX-GT勢5台が並んでの記念撮影。
開幕戦岡山、GT500クラスのNSX-GT勢5台が並んでの記念撮影。 全 8 枚 拡大写真

SUPER GTのシリーズ運営団体GTAは、20~21日に大分県のオートポリスで開催される第3戦の「参加条件」を11日付で発表。そのなかで、GT500クラスのホンダ『NSX-GT』がいわゆる“ミッドシップハンデ”の軽減を受けることが明らかになった。

レクサス、日産、ホンダの3陣営が争うGT500クラスでは、レクサスと日産のマシンがFRであるのに対し、ホンダのマシンがミッドシップ(MR)という状況が2014年から続いている。ホンダ(14~16年のマシン名は「NSX CONCEPT-GT」)がハイブリッドを下ろした昨季からは、レクサスと日産が最低車重1020kg、ホンダの最低重量は1049kgという「参加条件」になっていた。つまり、ミッドシップハンデ=29kgをもって互角に値する、という解釈だ。

3陣営が17年規定に沿ったニューマシンを投入した今季もホンダの最低重量(ミッドシップハンデ)については当面、昨季と同じ数字での運用になったが、GTA側が「開幕2戦の状況を見て、変更する可能性がある」旨を示唆していた。

そして今回、GTAは第3戦オートポリスのNSX-GTの参加条件を「最低重量1034kg」と発表。これによってミッドシップハンデが29kg→14kgに改まった。NSX-GTは従来に比べると15kg減の基本状態で第3戦に参戦できることとなる。

苦戦が続いているNSX-GT勢にとって、これはプラスに働く材料のはずだ。スピード面でのパフォーマンスアップ、そしてブレーキ等への負担減というメリットが生じることも予想されるところ。現地での事前テスト時との状態の違いが生じる等のデメリットもあるかもしれないが、普通に考えればプラス面が大きいと見て然るべきだ。苦戦状況の軽減にもつながることが期待される。

一方、開幕2戦で表彰台を独占したレクサス『LC500』勢は最低重量こそ変化していないが、別の問題として、獲得ドライバーズポイント連動の(最低重量に加算される)ウエイトハンデが気になってくる頃合いだ。シリーズ上位3車は第3戦を前に62kg、60kg、58kgというハンデ数値に達している。

今年はルール変更があり、昨年は上限100kgまで“直積み”だったウエイトハンデが、50kgを超えた場合はその一部が燃料流量リストリクター径の縮小調整に振りかえられることになった。14~15年も振りかえルールはあったが、今年の新ルールは16~17kg刻みで3段階の“燃リス”絞りが施されるという少々ややこしい内容で、ハンデ51~67kgの場合は17kg相当分の燃リス絞りがあり、ウエイトで積むハンデは17kg減らされる。つまり62kgの場合は燃リスが17kg相当分ダウン、そして45kgをウエイトで積む、という具合だ。

燃リス絞り併用域に入ったLC500勢のハンデの実効性がどうなるかはさておき、ラウンドが進めば総じて彼らのハンデが厳しくなってくるのは分かっていたこと。そこにNSXの15kg減という状況が合わさり、2季ぶりの九州決戦はGT500クラスにとってターニングポイント的位置付けの度を増すことになった。日産『GT-R』を交えた3陣営の戦いは局面を変えるのか、あるいは結局レクサスの強さは揺るがないままなのか。

SUPER GT第3戦オートポリスは、20日に公式予選、21日に決勝レースが実施される予定。まずはNSXの走りに注目である。

《遠藤俊幸》

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