【カーオーディオ “取り付け”至上主義】スピーカー・インストールの奥義 その2

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グラウンドゼロ・GZIC 650FX
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カーオーディオでは、“取り付け”の巧拙が、音の善し悪しにも多大な影響を及ぼす。当連載では、そんな奥深き“取り付け”について、その中身を1つ1つ紐解きながら、あわせて、カーオーディオの面白さについても迫っていこうと試みている。

まずはスピーカーの“取り付け(インストール)”について掘り下げている。今週は、ホームオーディオのスピーカーボックス(エンクロージャー)が、どのような役割を負っているのかをご紹介する。そうすることで、カーオーディオのスピーカーのあり方についての考察に、つなげていこうと思うのだ。

さて、ホームオーディオのスピーカーは、スピーカーユニットが箱に取り付けられて完成品となっているわけだが、この箱には、どのような役割があるのだろうか。

箱にとってのもっとも重要な任務とは、ずばり、「スピーカーユニットの裏側から出る音を閉じ込めること」にある。

スピーカーは、振動板を前後に動かすことで空気を震わせ音を伝える。そして実は、スピーカーの裏側でもそれと同じことが起きている。スピーカーユニットは、表側からも、裏側からも音を発しているわけだ。

なお、表側から出る音と裏側から出る音は、耳で聴く分には同じ音なのだが、波形にすると真逆の状態となっている。表側と裏側では、空気を震わせる瞬間の振動板の動きが逆だ。表側で押し出された状態のとき、裏側から見るとそれは引っ込んだ状態だ。であるので、波形としては真逆の状態となるわけだ。

この関係は、“逆相(ぎゃくそう)”と呼ばれているのだが、“逆相”の音が空気中で混ざり合うと、困ったことが起きてしまう。それは、“キャンセリング”である。日本語で言えば、“打ち消し合い”だ。つまり、音が消えてしまうのだ。

しかし、スピーカーボックスがあれば、裏側の音を閉じ込めることができる。結果、“打ち消し合い”を防ぐことが可能となる、というわけなのだ。

さて、それに対して、カーオーディオのスピーカーはどうなのだろうか…。

それについては、次週に解説していく。次回もお読み逃しなきように。

【カーオーディオ “取り付け”至上主義!】第1章 スピーカー・インストールの奥義 その2

《太田祥三》

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