本州最北端の転車台が30年ぶり復活…津軽鉄道津軽中里駅でラッセル車による体験イベント 5月21日

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津軽中里駅の転車台実演に登場するラッセル車・キ101。この車はエンジンなどの動力がなく、機関車などに押されて走るものだが、一方方向でしか運用できないため、方向転換を行なう転車台を必要とした。
津軽中里駅の転車台実演に登場するラッセル車・キ101。この車はエンジンなどの動力がなく、機関車などに押されて走るものだが、一方方向でしか運用できないため、方向転換を行なう転車台を必要とした。 全 1 枚 拡大写真

青森県の津軽五所川原(五所川原市)と津軽中里(北津軽郡中泊町)を結ぶ津軽鉄道を支援する「津軽鉄道サポーターズクラブ」は5月21日、本州最北端の転車台復活イベントを津軽中里駅で開催する。

転車台とは、一方方向にしか走行できない蒸気機関車やラッセル車などの鉄道車両を方向転換するために使う装置で、「ターンテーブル」とも呼ばれる。

かつて津軽鉄道には、津軽五所川原駅と津軽中里駅に転車台が設けられていたが、津軽中里駅の転車台はラッセル車の使用を止めた1988年以来、放置状態が続いていた。

転車台はモーターで動かすものが多いが、津軽中里駅の転車台は人力で動かす全国でも珍しいもので、その歴史的価値に注目した「津軽鉄道サポーターズクラブ」は、本州最北端の転車台復活を目指して、1月からクラウドファンディング(インターネット募金)を募り、2月までに163人から141万4000円の支援を受けた。

このほか、クラブに直接寄せられた約44万円を含めると、総額は予想を大きく上回る185万円余りになったという。

これを受けて、4月から枕木の交換やレールの溶接作業、レバーの取付け、路盤の整備といった修復工事が行なわれ、5月3~7日には特別見学会も開催された。

イベントは10時30分から開催され、最終部品の取付、ラッセル車に乗車しての転車台回転体験、保線区での乗車体験、転車台手押し体験などが行なわれる。転車台手押し体験以外は、寄付者とその家族が対象で、回転体験は3万円以上の寄付者とその家族のみが参加できる。

なお、ラッセル車(キ101)は5月20日に津軽五所川原駅から回送され、翌日に同駅に戻される。

その時刻は、津軽五所川原13時10分発~津軽中里14時03分着(5月20日運行)、津軽中里15時58分発~津軽五所川原16時47分着(5月21日運行)。

途中、十川(とがわ)・五農校前・毘沙門(びしゃもん)・川倉・深郷田(ふこうだ)の各駅は通過する。ラッセル車はディーゼル機関車(DD352)に押され、金木~津軽中里間は一般ディーゼルカーの津軽21形も連結される。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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