カートの公道走行、車両安全対策検討会のテーマに

自動車 社会 行政
都心をカートで日本を楽しむ人々(港区)
都心をカートで日本を楽しむ人々(港区) 全 1 枚 拡大写真

来月に開催が予定される国土交通省の「車両安全対策検討会」で、公道走行するカートがテーマとなる。

ゲームのキャラクターなどに扮して走る公道カートは、外国人観光客を中心に人気だが、利用の増加と共に事故が増えている。先に警視庁は都内のレンタル事業者を呼び、安全対策の徹底を求めたが、車両の運用も含めて国交省にも広がる形だ。

公道カートは道路運送車両法では原動機付自転車扱いで、排気量50cc以下のエンジンを積む。原付バイクと区別するため、「ミニカー」と呼ばれている。運転する場合は、国内の普通自動車免許に相当するライセンスが必要だが、その代わりに原付バイクのようなや二段階右折、30km/hの制限時速はない。法定時速は60km/hで、他の車両と同等に走ることができる。

一方、安全装備の点では原付扱いでもミニカーなのでバイクのようにヘルメットの着用義務はない。ミニカーゆえにシートベルトの装備や車検も必要ない。

こうした安全技術的な議論の前に、来月の検討会では、公道走行する上で何が問題となるのか実態把握に努める。開催日は未定。

公道カートは利用者が増えるたびに社会問題化し、規制強化で利用が沈滞というサイクルを繰り返している。原付自転車扱いに、二輪車と四輪車の区別ができたのは1985年のことだ。それまでは原付免許で乗れる手軽さと、車両開発のしやすさが受けていたが、法令改正とともに市場が縮小した。

検討会でテーマとなる公道カートは、レースなどでも使われるレーシングカート同様に地上高が低い。法令が想定するミニカーは風雨除けのシートにも被われていないため、大型車からの視認性の悪さも指摘されている。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  2. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】スライドドア採用にカスタム廃止、大胆進化のムーヴ「四角く見せたくなかった」動きのデザインとは
  4. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  5. 「内装は100点満点」フランス生まれの新型プレミアムハッチ『DS N°4』にSNS注目!「いい、凄くいい」の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る