【人とくるまのテクノロジー2017】 5G セルラーV2Xのメリット…コンチネンタル

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5G回線によってNTTドコモ横須賀YRP研究所とつなぎ、遅延のないビデオチャットをデモンストレーションした
5G回線によってNTTドコモ横須賀YRP研究所とつなぎ、遅延のないビデオチャットをデモンストレーションした 全 6 枚 拡大写真

自動車部品大手のコンチネンタルは、人とくるまのテクノロジー2017において、セルラーV2Xへの取り組みをアピールした。先日提携を発表したNTTドコモとの取り組みによって、会場であるパシフィコ横浜と、横須賀YRPにあるNTTドコモの研究所を5G回線によってつなぎ、スムーズな4Kストリーミング中継をデモンストレーションした。

コネクテッドカーは今後爆発的に増加すると予想されているが、業界内では、通信規格をどうするかという議論がある。路車間通信を発祥とする車両用の狭域通信規格である「DSRC」と、4G LTEや5Gなどのセルラー網を利用する「セルラーV2X」である。今回のコンチネンタルの展示は、セルラーV2X陣営としてのアピールということになる。

コネクティッドカーについて担当者は「シームレス、大容量化が2大テーマだ。NTTドコモと5G網を利用するための研究開発を進めている。1ms程度の低レイテンシを実現し、V2V(車車間通信)もセルラーを利用する」と説明する。

さらに、横須賀YRPにあるNTTドコモの研究所と4Kビデオチャットをしながら、「5Gを利用することによって、安全性、快適性を実現することができる。例えば、映画をストリーミング視聴したり、先行する車両のカメラ映像を後続の車両で分析することで危険をより早く察知したり、センサーシェアリングによってV2Xを次のレベルに進めることができる」と、5Gならではのメリットを強調した。

そのほかコンチネンタルブースでは、欧州発の48V規格対応の電装部品や、HEVでニーズが増加している電熱式触媒、350気圧噴射が可能な直噴用インジェクターなどを展示し、幅広いラインナップをアピールした。

そのほかコンチネンタルブースでは、自動運転・ADAS(運転支援)向けの各種カメラ・センサーの展示が目立った。特に、新たな巨大市場として注目されるLIDAR(ライダー)について、「次世代の3DフラッシュLIDARはソリッドステート(可動部分がない)で、垂直方向の解像度が高い」と担当者はアピールした。

また電熱式触媒の展示については、「HEVにおいては、エンジンが停止しているあいだ触媒が冷えて非活性化するため、予熱するための電熱式触媒のニーズが急増している」とのことだ。

そのほか、欧州発の48V規格対応の電装部品や、350気圧噴射が可能な直噴用インジェクターなどを展示し、幅広いラインナップをアピールした。

《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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