【レッドブル・エアレース千葉】9万人の声援が室屋選手を後押し、一方でプレッシャーも?

航空 エンタメ・イベント
今シーズンは前大会のサンディエゴに続いて2回目、自身としては3度目の優勝を果たした室屋義秀選手。
今シーズンは前大会のサンディエゴに続いて2回目、自身としては3度目の優勝を果たした室屋義秀選手。 全 8 枚 拡大写真
土曜日の予選時に吹いたものよりは穏やかだったものの、「幕張の気まぐれな横風に全選手が翻弄された」といっても決して過言ではない今回のレッドブル・エアレース千葉大会。これを制したのは室屋義秀選手。前回のサンディエゴ大会に続く今シーズン2回目の優勝であり、自身としては3度目。千葉大会は2連覇となった。

「レッドブル・エアレースで最も観客が多く集まるのが千葉大会」と言われており、今回も2日間で9万人が訪れた。これについて室屋選手はレース後の記者会見で「幕張に9万人のエアレースファンが集まってくれた。自分に注目が集っているのもわかっていたが、これを応援と取るか、それともプレッシャーと取るかは自分次第。優勝できたのは声援でプッシュしてくれたからと思っている」と語った。

実際、ラウンド・オブ・14について室屋選手は、今回2位となったペトロ・コプシュタイン選手と1000分の7秒差で勝利を収めたものの、これは距離にするとわずか70cmの差でしかないという。そして続くラウンド・オブ・8ではエアゲートの水平不通過(インコレクト・レベル)で2秒のペナルティが加算されたが、同じヒートで争ったマット・ホール選手もゲートの上昇通過で同様に2秒のペナルティが加算されたため、ここでも室屋選手は僅差での勝利を収めた。「ファンが声援でプッシュしてくれた」というのは室屋選手の実感でもある。

一方で、期待が掛かる母国でのレースにプレッシャーを感じていたことも間違いなく。それは「パイロットとしては飛んでいるだけというのが理想的だが、いざ飛ぶ場面になると感情のハンドリングが難しいところもあった」という室屋選手の言葉に集約されている。ファンとしては「千葉での2連覇、前回に続いての連続優勝を狙ってほしい」と願っていたし、メディアも「もちろん今回もいけますよね?」と事前取材で問いかけていた。レッドブル・エアレースにおいて母国開催で2連覇を成し遂げた選手は2015年シーズンで引退したポール・ボノム選手だけであり、だからこそのプレッシャーともいえるかもしれない。

1月に行なわれた会見で「今年は総合優勝を狙う」としていたが、室屋選手は「まだ3戦が終わったところであり、残り(5戦)の方が多い。この先のレースでもファイナル4に残るようにしたい。全部勝てるかはわからないけど、ポイントのことはあまり考えずに良いレースをしていきたい」とコメントしている。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. AE86レビン・トレノ、エンジン部品を復刻生産へ…トヨタGRヘリテージパーツプロジェクト
  2. 【2025年最新版】ジムニーに似合うホイール7選!RAYS『TEAM DAYTONA』でワイルド感マシマシにPR
  3. 「めっちゃカッコよくない?」無限仕様の新型『プレリュード』が話題に、SNSではホイールにも「たまらない」の声
  4. 『GRヤリス』の空力&冷却性能を約50万円で大幅進化!「Aero performance package」発売
  5. アイシンが明かす、トランスミッションの膨大な経験値とノウハウが電動化を主導する理由
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る