ルノーカングーに6MTの限定車登場…オーセンティック6MT

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ルノーカングーオーセンティック6MT
ルノーカングーオーセンティック6MT 全 16 枚 拡大写真

ルノー・ジャポンは6速マニュアルミッションを搭載した『カングーオーセンティック6MT』を60台限定で発売した。

現行カングーは2009年に日本市場にデビューし、その台数は右肩上がりで推移。昨年初めて年間約2000台を販売し、「発売から7年目にも関わらずまだ増え続けている」とは、ルノー・ジャポンプロダクトプランニング部の近棟信邦氏の弁。

そのうちマニュアルトランスミッション比率は、「おしなべて23%程度だ」という。つまり、カングーの購入者のうち4人に1人がマニュアルトランスミッションを購入していることから、「ルノー・ジャポンとしても、カングーのマニュアルにフォーカスを当てたのだ」と今回の導入の背景を語る。

カングーのマニュアルユーザーの購入理由は、「ミッションを挙げる比率が50%以上と高い」と近棟氏。また、オートマチックユーザーと差が大きい項目としては、「“荷室へのアクセスのしやすさ”、“エンジン”、“運転のしやすさ”」が挙げられた。そこから、「マニュアルトランスミッションを使って、運転の楽しさ、運転のしやすさ、そして、そんなクルマでありながら荷室も使えるというところがカングーマニュアルの評価されたポイントだ」と説明。

また、クルマに対する考え方では、「“美しいクルマが好き”、“自分はエンスージアストである”、“スポーティな運転感覚が好き”という項目に大きな差がある」と話す。

更に、実際にマニュアルトランスミッションユーザーは、「あまりクルマに手を入れず、シンプルなイメージ、素の良さを生かしているようだ」とし、「マニュアルトラスミッションよりもオートマチックトランスミッションユーザーの方が色々と(カングーを)モディファイしているケースが多い」という。

そういった結果を踏まえ、近棟氏はカングーのマニュアルユーザー像を、「走れるミニバンを購入したい、マニュアルトランスミッションが好きだ、美しいクルマが好きで、エンスージアストなユーザー」とし、「こういった人により喜んでもらいたいと考え、かなりフォーカスを絞ってコンセプト立案した。そのコンセプトは、”ヨーロピアン・ドライビング”だ」とした。

ヨーロッパではマニュアル車が多く、フランスにおいても9割ぐらいはマニュアル車だ。その理由は、「スピードの如何を問わず、思い通りにクルマを動かそうとして、それに対してクルマが応えてくれる。そういったことを楽しんでいる」。また、「クルマ任せではなく、自分が能動的にクルマを動かすことが燃費にも良いということを認識している。つまり、機械任せではなく自分の動かしやすい、自分の運転しやすいクルマを好む。これこそがヨーロピアン・ドライビングだ」と定義づけた。そして、「これはマニュアルトランスミッションでないと出来ないことだ。それを実用車であるカングーで実現することは、お客様に対して、大きな訴求力がある」とコメントした。

このヨーロピアン・ドライビングをカングーでは、「足元と、より使ってもらいやすいマルチルーフレールで実現した。この二つでよりマニュアルを楽しんでもらおうという限定車だ」とカングーオーセンティック6MTの概要を説明。

足元にはクラシックアロイホイールが装着された。これは、「月間100本程度、25台程のカングーに装着されており、非常に人気のあるアイテムだ」と近棟氏。月に160台ほどカングーは販売されていることから、16%近い装着率である。また、マルチルーフレールも同様の傾向だという。

ボディカラーはグリメタン(グレー系)とブランミネラル(白系)の2色を設定。アクティフグレードの6MTモデルをベースとし、235万円とこのベース車両と同じ価格設定となる。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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