【VW ゴルフ 試乗】さすが世界のゴルフと感じさせる基本性能の高さ…諸星陽一

試乗記 輸入車
VW ゴルフ 改良新型
VW ゴルフ 改良新型 全 13 枚 拡大写真

7代目の『ゴルフ』がマイナーチェンジを受け、その試乗会が開催された。「GTI」や「R」はパワーアップとなったが、標準タイプは走りの面での変更は行われなかった。

試乗車は1.4リットルターボエンジンを搭載する「TSIハイライン」。ボディタイプは5ドアハッチバックとワゴンのヴァリアントの両方に試乗する機会が与えられた。ミッションは7速のDSGが組み合わされ、以前同様にシームレスでスムーズな変速ができる。エンジンのトルクもフラットに発生するので、まるでCVTかのようにショックのない加速を披露する。

足まわりも変更されていないので基本的にはマイチェン前と同じ走りになるはずだが、まとまり感が上がっているという印象。スペックには現れない部分での性能が向上しているのだろう。4年以上にもわたり製造が続いていれば、各部の精度も向上するはずだし、製造時に様々な改善が行われ、アウトプットは確実によくなる。

今回、ハッチバックとワゴンを連続して乗る機会があって気がついたのは、走りに関してはほんの少しだけワゴンがゆるいということ。走る、曲がる、止まるといったクルマの3要素のうち、とくに曲がるの部分がほんの少し、本当にほんの少しだけ、ゆるい印象となっていた。

さて、今回のマイナーチェンジでもっとも大きな出来事となっているのが、センターコンソールの液晶モニターの進化と液晶メーターの採用にある。センターコンソールの液晶モニターはオーディオ用、ナビ用の2タイプがあるが、どちらもサイズをアップ視認性を向上している。またどちらも物理スイッチをなくしてタッチスクリーンとした部分も大きな特徴で、コンソールはスッキリしとたデザインとなった。

この新しいナビ用液晶モニターには、ゴルフクラスのコンパクトカーでは初となるジェスチャーコントロールが採用された。モニターに手をかざすとジェスチャーコントロールが起動したことを示す手のひらのアイコンが表示され、あとは手のひらを左右に振り払うような動作をするとメニュー画面をスクロールできる仕組みだ。だができるのはここまでで、オーディオのボリューム調整や選局までには至っていない。この程度なら画面にタッチしてもあまり変わらない。今後の発展に期待したい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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