分離帯は支柱1本で2本を支える「両面型ガードレール」...新城・東名事故現場

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事故現場の分離帯防護柵の構造(東名高速 新城PA出口合流付近)
事故現場の分離帯防護柵の構造(東名高速 新城PA出口合流付近) 全 2 枚 拡大写真

10日午前、東名高速で乗用車と貸切バスが衝突した事故現場は、東京ICを起点とした261.4km、新城PA(愛知県新城市)の出口合流付近だ。上り線の事故現場の中央分離帯はどうなっているのか。

現場の分離帯は上下線あわせて幅5mと広い。バスの走っていた上り線側は中心から1.5m、乗用車の走行した下り線側は同じく幅3.5mある。上下線には約51cmの高低差があり、下り線が低い分だけ盛り土でなだらかな傾斜がついている。

下り線側の路面から見ると、ガードレールが取り付けられた分離帯用防護柵の高さは約79cmだ。盛り土の上に設置されているので、路面を基準にすると約130cm。縁石部分が約12cmある。

防護壁は走行中に見える風景から想像できるものとは少し違う。中日本をはじめとするネクスコ系高速道路会社では「両面型ガードレール」呼ばれる、分離帯中央に等間隔で打ち込んだ1本の支柱で上下線のガードレールを支える「T」字型構造だ。

上下線のガードレールは一般道のように、一枚のガードレールが1本の支柱で支えられて並立しているのではなく、2本のガードレールを幅約1mの横鋼ではしご状に組んで、1本の支柱で支えている。

現場道路を運営・管理する中日本高速東京支社は、「管内では、中央分離帯に衝突して車両が跳ねるという事故事例はありません」と回答した。東京支社が担当するのは東京IC~豊川IC直前まで。現場はその西端だ。

事故原因は愛知県警が捜査中だが、東京支社は困惑を隠さない。「これまでに経験の無い事故形態であり、警察の事故調査に全面的に協力し、また調査結果を踏まえながら必要な措置を検討してまいりたいと思います」。

国土交通省高速道路課も「分離帯を飛び越える事故は極めてまれで、まずは警察と協力して原因プロセスを究明することから」と話す。

《中島みなみ》

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