【ホンダ CBR250RR】開発は“凄い”と感じる裏付け、それを具体化していくプロセスだった[開発者インタビュー]

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すでにバックオーダーを抱える人気となっているホンダ『CBR250RR』。
すでにバックオーダーを抱える人気となっているホンダ『CBR250RR』。 全 21 枚 拡大写真

鋼管トラス構造を持つホンダ『CBR250RR』の新設計フレーム。これがコンパクトなエンジンや吸気レイアウトを決定づけたと開発責任者は語る。株式会社本田技術研究所 二輪R&Dセンター 河合健児さんが教えてくれた。

【画像全21枚】

「またこの骨格は、パワーユニットのコンパクト化やレイアウトにも決定的な影響を与えました。DOHC2気筒のエンジンをこのフレームに収めるため、RC213Vのエンジン設計ノウハウも採り入れ、単気筒にも迫る徹底的なコンパクト化を図り、完成車重量の低減にも寄与しています」

「さらにライダーの自由度確保のために絞り込んだシート前部により、エアクリーナーを従来のシート下から移動してダウンドラフト式吸気レイアウトを採用しました」

「これにより、吸気経路のストレート化による吸気効率向上も図られ、クラスナンバー1出力とレッドゾーンまでシャープに吹け上がる出力特性に寄与しています」

「日本仕様のCBR250RRは排気関連の仕様変更も合わせ、平成28年排出ガス規制をクリアしながらインドネシア仕様同様、発進加速、追い越し加速、最高出力ともクラスナンバー1の動力性能を実現しました」

「しかしより重要なのは、このパワーを実際に操り、ファンライディング体験での質を高めることだと私たちは考えました。そこでライダーの意思をスロットルグリップ操作として、パワーユニットに適確に伝えるために採用したのが、このクラスで世界初となるスロットルバイワイヤシステムです」

「ライダーの扱いやすさをサポートするという共通の思想から、RC213VやCBR1000RRと同じ基本システムを採用し、よりリニアなスロットルレスポンスでライダーの操作をサポートします」

「このスロットルバイワイヤシステムの採用により、CBR250RRでは幅広いシーンを想定した3種のライディングモードを備えています。シーンによって走行中でもスロットルを戻せば、モード変更が可能です」

「たとえば、登りのワインディングではライダーは高出力を求めて通常より大きくスロットルグリップを開ける傾向があります。CBR250RRではSport +モードを選ぶことで、小さいグリップ開度で高揚感が得られるスロットル開度特性としました」

「また市街地などでの渋滞では、低い速度域で頻繁なスロットル操作をライダーはします。CBR250RRではComfortを選ぶことで、穏やかな出力特性となり、扱いやすく安心感を持って走ることができます」

「オールラウンドでリニアな加速を楽しめるSport、キビキビとメリハリの効いた走りができるSport +、より穏やかな特性のComfort。ワインディングや渋滞など各シチュエーションで、好みのライディングモード選択を可能とすることで、スロットル操作に対する扱いやすさの最適化を図っています」

「ライダーがエンジン特性に合わせて乗り方を変えるのではなく、走るシーンや好みに合わせて、グリップ操作に対する特性が選べるのが、CBR250RRのパワーユニットおよびスロットルバイワイヤシステムです」

「ライダーの車体コントロール性を第一に考えた骨格が、いかに車体やパワーと深く関連し、互いに高め合ったかということです。つまりCBR250RRの開発とは“凄い”と感じる裏付け、その機能を具体化していくプロセス他ならなりません」
【ホンダ CBR250RR 開発者インタビュー】
1. 若い開発陣で、一目で見ただけで“凄さ”が伝わるものを
2. 必要だったのはバイク好きである自分自身を裏切らないという覚悟
3. 担当領域をクロスオーバーし、議論を繰り返した
4. 日本仕様はラジアルタイヤと専用の足まわりセッティングを持つ

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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