子どもの貧困率は13.9%、最悪水準から脱却か…厚労省調査

自動車 社会 社会
貧困率の年次推移
貧困率の年次推移 全 4 枚 拡大写真

 平成27年の子どもの貧困率は13.9%で、前回調査時より2.4ポイント改善したことが6月27日、厚生労働省が発表した「平成28年国民生活基礎調査」の結果から明らかになった。しかし、子どもの貧困率は改善傾向にあるものの、ひとり親世帯の子どもの貧困率は50.8%と半数を超えている。

 「国民生活基礎調査」は、保健・医療・福祉・年金・所得など国民生活の基礎的事項を調査し、厚生労働行政の企画や運営に必要な基礎資料を得ることが目的。昭和61年を初年として3年ごとに大規模な調査、中間の各年に簡易な調査を実施しており、平成28年は大規模調査にあたる。

 調査実施前に地震があった熊本県を除き、17歳以下の「子どもの貧困率」は13.9%。前回調査時の平成24年は16.3%と調査実施以来最悪の水準だったが、平成27年はそれより2.4ポイント改善した。上昇傾向が続いていた「子どもの貧困率」が下降したのは、平成15年以来12年ぶり。

 世帯主が18歳以上65歳未満の「子どもがいる現役世帯」の世帯員の「子どもの貧困率」は12.9%。このうち、「大人が1人」のひとり親世帯では50.8%と、前回の54.6%から改善傾向がみられたものの、依然として半数を超える実態にあった。「大人が2人以上」の世帯員は10.7%だった。

 平成27年の貧困線(等価可処分所得の中央値の半分)は、前回の平成24年と同じ122万円。貧困線に満たない世帯員の割合を示す「相対的貧困率」は15.6%で、平成24年の16.1%より0.5ポイント改善した。

 生活意識別に世帯数の構成割合をみると、「大変苦しい」「やや苦しい」をあわせて「苦しい」と回答したのは56.5%で、2年連続で低下。しかし「児童のいる世帯」では前回より4.0ポイント減ながら61.9%が「苦しい」と回答。「母子世帯」では、「大変苦しい」が45.1%(前回49.5%)、「やや苦しい」が37.6%(前回35.2&)となり、「苦しい」という回答はあわせて82.7%(前回84.8%)にのぼった。

《奥山直美》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  2. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  4. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  5. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る