【人とくるまのテクノロジー2017名古屋】村上開明堂、電子ミラーシステムやガラス加工技術を応用したコンソールなどを出展

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アウターにミラーを置かない「ミラーレスシステム」
アウターにミラーを置かない「ミラーレスシステム」 全 13 枚 拡大写真

バックミラーで国内シェアNo.1の村上開明堂は、6月28日から30日まで、ポートメッセなごやで開催された「人とくるまのテクノロジー展2017名古屋」に出展した。今後採用が進むと見られる電子ミラーシステムや、ガラス加工技術を応用したコンソールなどを紹介した。

同社ブースでもっとも目立ったのは電子ミラーシステムだ。カメラとモニターを組み合わせることで、積載物などの車内の状況を問わず車両後方の視界をクリアかつ広範囲に確保できるメリットがある。ただ、電子ミラーは視認する際に目の焦点をモニターとして合わせる必要があり、特に高齢者には負担が大きい。そこで普及が始まっているのがモニター機能と鏡機能を組み合わせた「ハイブリッド インナーミラー」だ。

普段は鏡機能を使い、積載物などによって後方視界が確保できないときには電子ミラーに切り替えるのだ。村上開明堂が開発したこのミラーはモニターOFF時は反射率が高く、モニターがONの時はミラー部を効率よく透過することができる。これによって様々な条件下で良好な視界確保に貢献できるという。

「マルチミラーシステム」は電子ミラーの利便性をさらに進めたもので、後方+側方カメラの情報をルームミラーに集中表示できる。リバース時には後方下部や側方下部の情報をより拡大して表示することが可能だ。また、外部にミラーを一切なくした「ミラーレスシステム」も紹介され、デザイン性や空力特性向上を重視するクルマへの採用が期待できる。

村上開明堂は自社が持つガラス加工技術を活かした製品も多数出展した。中でも注目だったのが、大型カバーガラスと特殊光学デバイスを組み合わせた次世代ディスプレイの提案だ。大型カバーガラスは大型凹面鏡や曲面ディスプレイを可能にしたS字曲げガラスで構成され、特殊デバイスは空中操作を実現。手元操作や操作面の指紋付着問題を解消することができる。

特に空中操作はアスカネットの空中ディスプレイ技術を採用したことで実現しており、乗員は3D化されたインターフェイスによって近未来の操作感が体感できる。このインターフェイスの課題は操作した際の応答が感じられないことだが、村上開明堂ではアラートをしっかり出すことでそれは十分に対応できるとする。

会場では周囲の騒音にかき消されてアラートを確認することはできなかったが、応答性は極めて良好。車載システムに導入されるまでにはまだ時間がかかりそうだが、最近搭載が進んでいるジェスチャーコントロールよりは遙かに具体性があって使いやすいと感じた。

その他、地面にロゴ照明を投影することでおもてなし感を向上させる「ドアミラー内蔵ロゴ プロジェクションランプ」を展示した。

《会田肇》

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