JR北海道の新型気動車「DECMO」2018年2月完成へ…東日本の新型車と共通仕様

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JR北海道H100形「DECMO」のイメージ(左:外観、右、車内)。2018年2月に量産先行車2両が完成する。
JR北海道H100形「DECMO」のイメージ(左:外観、右、車内)。2018年2月に量産先行車2両が完成する。 全 2 枚 拡大写真

JR北海道は7月12日、普通列車向けの新型気動車「H100形」の量産先行車を2018年2月に完成させると発表した。愛称は「DECMO(デクモ)」。走行試験を約1年間行い、量産化に向けた検証を行う。

H100形は、老朽化したキハ40系気動車キハ40形の更新用としてJR北海道が導入する予定の新型気動車。基本仕様はJR東日本が導入を計画している新型気動車「GV-E400系」にあわせるが、極寒対策など北海道での運用に対応した仕様を加える。

愛称の「DECMO」は「Diesel Electric Car with MOtors」の略。ディーゼルエンジン発電機で発生した電力でモーターを回す電気式気動車であることを表している。電気式を採用することで、安全性の向上や保守コストの削減を図るという。また、2軸駆動とすることや増粘着剤噴射装置の搭載により、急勾配での落葉や積雪による空転の発生を抑える。運転最高速度はキハ40形より5km/h速い100km/hにする。

車体はステンレス製。1両単位で運用できるよう運転台を両側に設置する。ヘッドライトはLEDライトを上下に配置し、降雪時などにおける視認性の向上を図る。乗客用のドアは片側2カ所に設け、ドア付近にロングシート、車両中央部にボックスシート(1ボックス2席と4席の組み合わせ)を設置。冷房装置も搭載して車内空間の快適性の向上を図る。

このほか、車椅子対応・おむつ交換台付き洋式トイレと車椅子スペースを設置。床の高さはキハ40形より9cm低くし、乗り降りしやすくする。

量産先行車は2018年2月に2両が完成する予定。JR北海道は走行試験などを2019年3月まで実施し、冬季も含めた検証を行う方針だ。

《草町義和》

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