【ランボルギーニ スーパートロフェオ】日本だけ2戦開催は重要市場のため

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ランボルギーニ・スーパートロフェオ”のアジアシリーズ第4戦
ランボルギーニ・スーパートロフェオ”のアジアシリーズ第4戦 全 16 枚 拡大写真

アウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパンは、8月19日から20日にかけて、世界最速のワンメイクレースと称する“ランボルギーニ・スーパートロフェオ”のアジアシリーズ第4戦を富士スピードウェイで開催している。

19日は午前に予選を行い、午後からレース。その間にランボルギーニオーナーズパレードが行われ、富士スピードウェイはランボルギーニであふれていた。20日は10時30分よりレースが行われる予定だ。

◇セールス好調のランボルギーニ

このレースに合わせ、アウトモビリ・ランボルギーニ日本及び韓国カントリーマネージャーのフランチェスコ・クレシ氏が登場。昨年の同社の業績を振り返り、「まさに黄金期といって良い」と好調さをアピール。具体的には生産制約があったにも関わらず3500台を販売し、9億600万ユーロを売り上げたのだ。

この好調さは「商品の賜物だ」とクレシ氏。まず、『アヴェンタドールS』は、「ブランドを代表するモデル。V型12気筒エンジンを搭載し、ランボルギーニのデザインとテクノロジーを表している」と評価。また、『ウラカンペルフォルマンテ』は、「ニュルブルクリンクで新たな記録を打ち立てた。それはこのクルマに搭載した軽量化素材や、エアロダイナミクスソリューションなどの最新のテクノロジーのおかげだ。その結果、今年のオートカ―アワードを受賞することが出来た」という。

また、近々の新型車のSUV、『ウルス』は「年末に発表する予定」とした。

日本市場についてクレシ氏は、「2010年に47台だった販売台数が、昨年は359台にまで伸ばすことが出来た(自社発表)。これはまさに成功の歴史で、日本市場は世界平均を大幅に上回る18%のマーケットシェアを誇っている」とコメントした。

◇日本のみ鈴鹿と富士の2カ所で開催…スーパートロフェオ

さて、ランボルギーニ・スーパートロフェオは現在、ヨーロッパ、北米、アジア太平洋地域に加え、2017年からは中東でもレースがスタートした。「オフシーズン、冬の時期に開催。2018年も継続する予定だ」とは、アウトモビリ・ランボルギーニS.p.A.モータースポーツ部門責任者のジョルジオ・サンナ氏の弁。2018年は、2月から3月にかけてアブダビで1回、ドバイで2回のレースを予定。そこには、「アジアやアメリカ、ヨーロッパからのドライバーも出席しチャンピオンシップを行う」と述べる。

アジア太平洋シリーズは、セパンやチャーンインターナショナル(ブリーラムサーキット)、鈴鹿、富士、上海でレースを展開。日本のみ2戦開催しており、「世界で最も重要な市場のひとつだからだ」と話す。

スーパートロフェオのワールドファイナルはイタリアのイモラで11月に開催。月曜日と火曜日にプライベートセッションを行い、「参加する全てのドライバーが、ヨーロッパのドライバーと同じような条件で参戦出来るよう、サーキットについて学んでもらう。そして、木曜日からはアジア、アメリカ、ヨーロッパの各リージョンのチャンピオンシップを開催。土曜日と日曜日に、全世界のドライバーが集まって、スーパートロフェオの世界チャンピオン2017年を決する」とスケジュールについて説明した。

次にGT3についてだ。2016年からランボルギーニはカスタマーレーシング向けに、『ウラカンGT3』を登場させ、世界中でレースを展開。2017年のウラカンGT3の結果は、優勝13回、2位が7回、3位が6回、ポールポジションは11回となっている。現在、「ヨーロッパのブランパンGTシリーズでチャンピオン争いをしているほか、Acoルマンカップ、インターナショナルGTオープンでも優勝争いを繰り広げている。因みに昨年はGTアジアシリーズを制している」と強さをアピールした。

スクアドラコルセは、「若手のドライバーにも投資し育成にも力を入れている」とサンナ氏。これは4つのプログラムがあり、ひとつは子供向けのカートドライバープログラム。次にフォーミュラジュニアプログラムを展開。そして、ヤングドライバープログラムは、「26歳以下の若手のドライバーを対象に、イタリアで実際のプログラム育成に参加。プロトタイプや次世代のクルマの開発にも関わってもらう」。そして、GT3ジュニアプログラムは、「通常30歳以下の若いドライバーの中から選ばれ、スーパートロフェオやGT3などに参戦するものだ」と述べた。

スクアドラコルセは、レースプログラムなどのほかに、エスペリエンツァとアカデミアを開催している。これはどちらもレーシングドライバーやインストラクターの指導の下、サーキットなどでのドライビングレッスンなどを行うものだ。そのほかに、レースライセンスの取得のサポートも行っている。「忙しいビジネスマンでも、将来ランボルギーニでレースに参戦したいという方にはとても良い機会だと思う」とサンナ氏。

このようにスクアドラコルセは多面的にランボルギーニのレース活動を支えていることが語られた。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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