今度こそ約6200億円の保険料、返済を求める…自賠責制度を考える会発足

自動車 社会 行政
一般会計に貸し出した6169億円の返済最終期限は2018年度。しかし、今年度中に予算案に計上されなければ、来年度の返済はない。
一般会計に貸し出した6169億円の返済最終期限は2018年度。しかし、今年度中に予算案に計上されなければ、来年度の返済はない。 全 1 枚 拡大写真

金融庁の自賠責保険審議会や、国土交通省の自賠保障制度のあり方に係る懇談会に出席する委員が中心となり「自賠責制度を考える会」(仮称)を発足する。

財務省が一般会計に繰り入れた自動車ユーザーの保険料運用益の確実な返済を求める。

考える会の呼びかけ人の1人で座長の日本大学危機管理学部長の福田弥夫教授は、こう説明する。「国土交通省は保険料運用益の約9000億円を被害者救済に使おうということを決めた。ところが、このうちの約6169億円がいまだに財務省から返ってこない。国の財政状況が好転しないからと、毎回毎回、借用書を書き換えて返済を繰り延べてきたが、早急に返してもらわなければならない」。

福田氏のいう借用書とは、財務相と国交相が合意した返済期限延期の覚書のこと。これまでに4度、期限を書き換えてきた。2010年に野田佳彦財務相と馬淵澄夫国交相が署名した期限が、2018年度に返済期限を迎えるが、期限内に返済されるためには、今年度中に返済額について合意し、2018年の予算に組み込まなければ間に合わない。

石井啓一国交相も、こう述べた。「合意期限である平成30年度までに繰戻しが行われるよう、財務大臣に対して求めてまいりたい」。

被害者救済のための運用益事業は、今年度123億5千万円の予算規模だが、得られる運用益は約30億円しかなく、約100億円の赤字運用を強いられている。このままでは遠からず、交通事故被害者の救済事業が継続できなくなると、委員は危機感を募らせる。

こうした会の結成は、今回が初めてではない。2010年当時にも同様の訴えで、考える会が結成されたことがある。民主党政権下で自賠責保険料がもとになった財源を、税金と同じ扱いで一般会計に繰り入れようとした時だ。この時の会は、一般財源化が回避されたことで解散したが、財務省はその後も、財政難を理由に通算で13年間、元金も利息も1円も返済していない。

呼びかけ人となったのは、福田氏のほかに全国遷延性意識障害者・家族の会の桑山雄次代表、日本自動車会議所の秋田進保険委員長、日本自動車連盟の矢代隆義会長、全日本自動車産業労働組合総連合会の相原康伸会長。

《中島みなみ》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【BYD ラッコ 新型試乗】クルマとしての出来は「極めて高い」が、その真髄は別のところにあった…中村孝仁
  2. 酷暑から愛車を守る! 90系『ノア/ヴォクシー』、40系『アルファード/ヴェルファイア』用ダッシュボードマット発売
  3. 見た目は純正、音は本格派! スペーシアにPHD+サイバーナビXを組んだ実用派システム[Pro Shop インストール・レビュー]by 東京車楽
  4. 初代より軽い? 次期スズキ『アルト』は500kg台が目標
  5. 猛暑の高速道路でタイヤが突然バーストする前に! 出発前に確認したい5項目~Weeklyメンテナンス~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 自動運転開発の分野で高まるNVIDIAとAWSの存在感、日本メーカーは中国のスピード感に対抗できるのか【AWS オートモーティブ AI イノベーション フォーラム】
  2. KYB、パワースポーツ車両向けEPSを米ポラリス社のオフロードビークルに展開
  3. 東京海上日動パートナーズ、全国8エリアの代理店を一社化…7月に新会社「TNP」発足
  4. 大和ハウスベンチャーズ、自動運転幹線輸送のT2に出資…レベル4実現へ
  5. ジョイフル本田、宇都宮店にソーラーカーポート設置…ホームセンター業界最大級の発電容量1126.4kW
ランキングをもっと見る