【日産 リーフ 新型】西川社長「日本では全く問題ないレベルに」…航続400km

自動車 ニューモデル 新型車
日産 西川廣人社長
日産 西川廣人社長 全 5 枚 拡大写真

日産自動車は9月6日、電気自動車(EV)『リーフ』を全面改良し10月2日に発売すると発表した。電池容量の拡大によりフル充電時の航続距離を400km(JC08モード)と、2010年末に投入した初代モデルの2倍にするなど幅広い改良を加えた。

千葉市の幕張メッセで開いた発表会場で記者団の取材に応じた西川廣人社長兼CEOは、航続距離について「日本では400kmというのは実用的に全く問題ない。EVと意識しないで使っていただけるレベルになった」と強調し、航続距離の課題は克服できたとの見方を示した。また、2016年度には航続距離やモーター出力を引き上げたモデルも追加する計画にあるため「来年の段階では(他社が)航続距離で差別化をということにはならない。そういう時代が来ている」と指摘した。

新型リーフの販売計画については同日の発表会で明確な数字の公表を控え、担当役員が国内は16年度実績(1万2000台)の3倍、グローバルでは同実績(4万7500台)の2倍程度と説明している。この件について西川社長は「どう(顧客に)受け入れていただくかであり、我々が余り台数を言ってもしょうがない」としたうえで、「これまでの我々の経験から、(製品への)信頼の土壌ができており目算としてグローバルで2倍は間違いなく、日本は3倍くらいいけると思っている」と自信を示した。

一方、EVは個性や独自性を出すのが難しいという指摘に対しては「自動車は人を乗せ、あらゆる環境下で安全に心地よくコンパクトに移動する空間を保証するものだ。それは難しいことであり、簡単にコモデティー(日用品)化するものではない」との認識を示した。また、「モータードライブの制御は難しく、どう魅力的なEVを作るかでは一歩進んでいる」とし、市場投入で先行してきた同社のアドバンテージの存在を指摘した。

さらに、今後のEVへの取り組みについては「我々はリスクを取りながら、(技術や商品の)ポートフォリオを変えていきながら先を行きたい。(電動化の)進化を予測することは難しく、我々の想定より早くなるかもしれないが、パイオニアとして変化にも対応できるようやっていきたい」と語った。

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スバル『アウトバック』新型、約515万円から…年内米国発売へ
  2. 「一度でいいから拝んでみたい」33台が完売のアルファロメオ、購入者の1人がF1ドライバーであることも話題に
  3. 【三菱 デリカミニ 新型】日本のアニメ文化も取り入れた新「ウルルン顔」は可愛いだけじゃない
  4. 日産『GT-R』生産終了、4万8000台を製造し18年の歴史に幕…次期型に知見継承へ
  5. 下請法が「取適法」に…2026年1月施行の改正ポイントは?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る