【BMW 5シリーズ ツーリング 試乗】まさに極上のファミリーカー、である…島崎七生人

試乗記 輸入車
BMW 540i xDrive Touring M Sport
BMW 540i xDrive Touring M Sport 全 10 枚 拡大写真

同じ「540i」でもE34(3代目)の頃は4リットルのV8を搭載していた。けれど今や3リットルのV6がフードの下に収まる。とはいえスペックは“当時”を凌ぎ、同時に燃費効率も高めているのが現代のクルマ、らしい。

最高出力340ps、最大トルク450Nm。最大トルクは1380~5200rpmと、ほぼ実用領域全般で発揮する。なので走りっぷりは、この上なく余裕しゃくしゃくといったところか。アクセルペダルの上に乗せた右足の裏がくすぐったい…と言って通じるかどうか、街中では走り出しは悠然としたもので、踏み込むというより力を添えていく感覚。もちろん速度をあげたければ踏み込めばいいが、そうするとBMWの直6らしい、回転が高まる際のシャーン!と爽快なフィールも体感できる。

試乗車は4WDモデルの「xDrive」で、ツーリングのボディの場合、車重は1900kgだ。ところが車重をいかしたしっとりとした乗り味に仕上げられており、セダンとのボディ構造の違いにネガな印象がないのもさすがというべきか。セダンとシビアに乗り較べない限り、スムースな乗り味や身のこなしは、最新の5シリーズらしいエレガントさ。前245/40R19、後275/35R19サイズタイヤも、乗り心地面できちんと履きこなしている。

テールゲートはウインド部分のみの開閉が可能(トノカバーも連動して上下する)なのは5シリーズツーリングの定番機能。後席が40:20:40で中央部のみ倒して長尺物を積載…といったパターンも活用でき便利だ。ラゲッジスペースと後席空間のゆとりは、やはり5シリーズならではのもので、まさに極上のファミリーカーといったところ。もっともトップモデルの試乗車は、プライスも1069万円と極上だが。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型フォレスター半端ないって! 純正用品で大変身、日本初披露“サンドカラー”のクロストレックが登場…東京アウトドアショー2025
  2. スズキ『エブリイ』が災害時は「シェルター」に、軽キャンピングカーの新たな可能性
  3. どこだ? 日産が7工場を閉鎖予定---可能性のある工場すべてをリストアップした
  4. 世界最強の2.0ターボ搭載車に幕、メルセデスAMG『CLA 45 S』最終モデルが登場
  5. トヨタ『ランドクルーザー』公式アイテム、2025年夏の新作発売へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
ランキングをもっと見る