東芝、高エネルギー密度の次世代リチウムイオン電池を開発…EVの走行距離は3倍に

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容量50Ahの試作電池
容量50Ahの試作電池 全 2 枚 拡大写真

東芝は10月3日、黒鉛の2倍の容量を持つチタンニオブ系酸化物を負極材に用いた、次世代リチウムイオン電池(SCiB)の試作に成功したと発表した。

今回試作したのは容量50AhのEV用の電池。負極材として採用したチタンニオブ系酸化物は、超急速充電や低温充電でも電池の劣化や短絡の原因となる金属リチウムの析出がなく、耐久性と安全性に優れており、同社独自の合成方法により、結晶配列の乱れが少ないという特徴を持つ。結晶構造中にリチウムイオンを効率的に供給でき、現行SCiBの特徴である高い安全性と急速充電特性を維持しながら、負極容量を黒鉛に比べ2倍に増加させることが可能になった。電気自動車(EV)に搭載した場合、6分間の超急速充電で、従来のリチウムイオン電池を搭載したコンパクトEVと比較して走行距離を3倍の320kmに延ばすことができるという。

また次世代SCiBは、現行SCiBの長寿命、耐低温特性を合わせて実現。試作した電池を用いた実証では、充放電を5000回繰り返しても90%以上の電池容量を維持すること、マイナス10度の低温環境下における10分間の超急速充電が可能なことも確認している。

東芝は今後、電池のエネルギー密度のさらなる向上による走行距離の伸長を進め、2019年度の製品化を目指す。

《纐纈敏也@DAYS》

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