200年以上の歴史から見えた、プジョーの強み

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自動車メーカーとして100年以上の歴史を持つプジョー。その強みとは
自動車メーカーとして100年以上の歴史を持つプジョー。その強みとは 全 17 枚 拡大写真

SUVラインアップが充実したことで、コンパクトから実用車、スポーティモデルまで、よりバリエーション豊かになったプジョー。しかしこのラインナップが、ブームに乗った安易なものではないことは、歴史を振り返れば分かるだろう。

プジョーの歴史は古い。鉄製品の製造会社として設立されたのは1810年と、今から200年以上前のことだ。当初からプジョーの鉄は強靱で高い評価を受けており、会社はその証として1850年からライオンの紋章を製品に付けるようになった。つまりエンブレムにも150年以上の歴史がある。

この流れの中で一族のアルマン・プジョーは自動車作りに興味を持ち、1889年に、蒸気エンジンを積んだ3輪車を製作。続いて翌年、ガソリンエンジンを搭載した4輪車が登場した。しかもこのモデルは4台が生産された。プジョーはいち早く量産自動車会社として名乗りを上げた。
1890年に制作された自動車
4年後にはパリから約120km離れたルーアンまでを走破する、世界初の自動車レースで優勝。1912年には史上初のDOHCエンジンをレースに投入して勝利するなど、初期のモータースポーツでも欠かせない存在だった。

一方市販車では1929年、現在と同じ中央に0をはさんだ3ケタ数字を車名とした201が登場。それから5年間で「301」、「401」、「601」も発表し、フルラインナップを確立。現在のブランドが当然のように展開する手法もプジョーは先んじていた。

戦後も1958年には多くのライバルに先駆けてディーゼルエンジンを搭載し、1965年には現在の小型車の定型になっている横置きエンジン前輪駆動方式を導入した。この頃からプジョーはアフリカのラリーに参戦。サファリ・ラリーでは1966年から3連覇を記録している。
ダカールに参戦するプジョー 3008DKR Maxi
その後プジョーのラリー活動はWRC(世界ラリー選手権)に発展。205T16が1985・86年と2年連続でチャンピオンに輝いた。するとプジョーは翌年からは舞台をパリ・ダカール・ラリーに移し、後継車405T16と合わせて4年連続優勝を達成している。

F1やル・マン24時間レースにも挑戦したプジョーだが、近年もパイクスピーク・ヒルクライムでの「208T16」やダカール・ラリーでの「3008DKR」の活躍を見ると、マウンテンロードやオフロードでの速さ、強さにアドバンテージを持っていることが分かる。
プジョーの最新モデル 5008
森口将之|モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト
1962年東京都生まれ。自動車専門誌の編集部を経て1993年に独立。雑誌、インターネット、ラジオなどで活動。ヨーロッパ車、なかでもフランス車を得 意とし、カテゴリーではコンパクトカーや商用車など生活に根づいた車種を好む。趣味の乗り物である旧車の解説や試乗も多く担当する。また自動車以外の交通 事情やまちづくりなども精力的に取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。

《森口将之》

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