【BMW 2シリーズ 海外試乗】身の丈サイズの最強BMWと言えるほど…瀬在仁志

試乗記 輸入車
BMW 新型 2シリーズ ドイツ試乗会
BMW 新型 2シリーズ ドイツ試乗会 全 37 枚 拡大写真

BMWの『2シリーズ』がマイナーチェンジを受け、本国試乗の機会に恵まれた。

【画像全37枚】

ドイツには毎年のように来ているもの、BMW本社のあるミュンヘン周辺を訪れるのは記憶の中ではあまりない。空港からの景色を見る限りはいつもの田園風景と大きな違いはないが、アウトバーンは少し混雑しているように見えた。地域性や時期的なものなのか、昨年よりもちょっと走りずらそうな気がした。

それでもミュンヘン近郊のプレスカーセンターをベースにした試乗会は、日本の環境よりもずっと恵まれていた。ベースを出れば広い通りから、丘陵地帯へと続き、街中を除けばアベレージは早く、アウトバーンもすぐだ。

今回マイナーチェンジを受けた2シリーズの大きなポイントは、ひと言で言えば内外装の質感向上と、使い勝手の良さを高めている点。特にセンターディスプレイは他のモデル同様に8インチへとサイズアップされ、BMWコネクティングドライブを採用。手持ちの端末があいにくのガラケーゆえに、その恩恵をタイムリーに味わうことが出来なかったが、操作性や視認性が高く、知らない街でのガイド役として大きな役割を果たしてくれていた。

試乗したモデルは日本には導入未定のXドライブの「M240i」。2シリーズ最強の340ps・500Nmのスペックを持つ3リットル直6ターボユニットに、アクティブにフロントに駆動力を振り分ける4WD機能が組み合わされ、ミッションは8速AT。ストレート6らしいスムースに回るパワーユニットは街中ではゆっくりと流せる柔軟性があり、レスポンスも悪くない。

渋滞をストレスなく流しながら、視界が開けた瞬間に右足を大きく踏み込むと走りは一変する。瞬時にダウンシフトが行われると、過給音と滑らかに吹け上がるエンジンサウンドとともにスパッと駆動輪が結び付き路面を蹴る。現行モデルの240でもその反応良さに驚かされたが、XドライブではFRよりもリアの沈み込みも少なくボディ全体が路面に吸い付くように加速体制を作る。それだけに進路の乱れは少なく一気に最高速まで持っていけるような安心感がある。

アウトバーンに合流していくと、やはりいつもの地域よりも交通量は多くて流れも遅い。それでも追い越し車線は速度は高くて走っているクルマも限られている。混雑の中を抜ける時の加速感もやはり期待通り。キックダウンなしでも流れをリードでき、追い越し車線では一気に速度を上げる。どの回転数からでも期待通りのトルク感による加速感が得られるばかりではなく、伸びがある。パワーの落ち込みがなく自動変速に任せて安心して踏んでいける。

気が付けばリミッターが介入しそうな速度まで達し、パワフルさとシャシーの安定感の高さを身に染みて実感した。見た目はコンパクトなクーペでありながら、その走りの本質は上のサイズのモデルといささかも違いがない。それどころか街中での取り回しのしやすさを考えれば身の丈サイズの最強BMWと言えるほど。ストレート6の醍醐味とBMWが持つ高いシャシ性能を身近に味わうにはちょうどいい。シャシ回りの進化も常に行っているらしく、かたさを感じにくくなった乗り味もまた魅力的。新2シリーズの日本への導入はまもなく。乞うご期待だ。

《瀬在仁志》

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