【BMW X3 新型】競合を凌駕する運転支援がポイント

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BMW・X3
BMW・X3 全 24 枚 拡大写真

ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン)は、3代目となる新型『X3』を発表した。X3 xDrive20d M Sportは年内にデリバリー開始。それ以外のモデルは2018年第一四半期の導入が予定されている。

◇好調なBMWジャパンの勢いを加速させたい

初代BMW X3は2003年に登場し現在に至るまでに、グローバルで150万台生産され、ヒット作となった。日本では2004年に発売以来。「3万台近く販売し、これはBMW Xシリーズの1/3を超えるボリュームだ」と述べるのはビー・エム・ダブリュー代表取締役社長のペーター・クロンシュナーブル氏。

同社は9年連続で成長を記録しており、さらに、「2017年1から9月累計でBMWは3.2%増、MINIは4.5%増、モトラッドは15.8%増と好調で、新型BMW X3のローンチで、2017年もまた記録を塗り替えるだろう」と期待を寄せる。

◇ダイナミックかつ、ワイド&ローを印象付けるエクステリア

新型X3のハイライトは大きく3つあると、ビー・エム・ダブリューBMWブランド・マネジメントプロダクトマーケティングのファン ウネン・デクス ビクター氏はいう。「ひとつはデザイン、次にエフィシェントダイナミクス、そして、運転支援システムだ」。

そのフロントデザインは、「プレステージ感があり、立体的な大きなキドニーグリルに、ワイド&ローのプロポーションを生かしたデザインが特徴だ。またエンジンフードには4つの深いプレスラインがあり、こういった彫刻のようなデザインからダイナミック印象を与えている」と説明。

また、ヘキサゴンヘッドライトは、左右両端を伸ばしたことによってワイド&ローの印象を強調。これは、「端にあったターンインジケーターを眉毛の位置に移動させたことによって可能となった」と述べる。

サイドでは、「ショートオーバーハング、ロングホイールベースによってダイナミックかつ安定感のある印象を与え、流れるようなクーペのようなルーフラインがSAVならではのプロポーションを演出している」とビクター氏。

また、エンジンフードと同様に、サイドにも2本のキャラクターラインがあり、これもダイナミック感を演出。BMWがこだわるキャラクターラインの上にドアハンドルを配するデザインもX3は継承している。

『7シリーズ』や『5シリーズ』と同様、BMWの新しいデザインフィーチャーであるエアブリーザーはX3にも取り入れられた。

リアビューでは、水平ラインによりワイド&ローのイメージを与え、左右2本出しのテールエグゾーストパイプがパワフルな演出。リアフェンダーからつながるL字型のテールランプがダイナミックな印象を与えており、ビクター氏は、「高速道路で抜かれた時に一目で新型X3だとわかるだろう」とコメント。

インテリアでは、他のBMW同様、ドライバーオリエンテッドなデザインが取り入れられた。「センターコンソールが約3度ドライバー側に傾いており、全ての操作がドライバー中心だ」という。さらにセンターの10.25インチタッチパネル式コントロールディスプレイを、「高い位置に配することで、前方から目をなるべく離さずに操作出来るようになっている」と述べた。

なお、ラゲッジ容量は550リットルで、後席を倒すと1600リットルまで拡大する。

◇2種類のエンジンを導入

今回導入されるのは、2リットルディーゼルターボエンジンと、同じく2リットルのガソリンターボエンジンだ。特にディーゼルについてビクター氏は、「最新のSCR技術を使うことでNoxを低減。世界で最も厳しいユーロ6及びポスト新長期規制にも対応している」という。

エアロダイナミックスは、空気抵抗係数Cd値0.29を達成。「BMWは世界に誇ることが出来る風洞実験施設を有しており、ここでは250km/hを再現出来、X3の数値はこの施設での研究の成果ともいえる」と話す。

◇同セグメント競合他車を凌駕する運転支援システム

新型X3の最大のポイントであり、競合他車に勝っているものが運転支援システム、「ドライブアシストプラスだ」とビクター氏。これは、5シリーズと同様のもので、ルームミラー内にステレオカメラを内蔵し、さらに、ミリ波レーダーセンサーを前方に3基、後方に2基装備することにより、「自車の前後左右の状況を把握し監視するシステムだ」という。

特にステアリングに操舵力を加えることで、高速走行時に車線の中央付近を走行しやすいようにサポートするステアリング&レーンコントロールアシストや、同じく高速時に隣の車線から車両が車線変更してきて、側面衝突の危険が発生した際に、車線内でそのクルマとは反対方向にステアリングをアシストするアクティブサイドコリジョンプロテクション、また、後車追突警告は、後ろのクルマの速度を感知し、衝突のおそれがある場合にはハザードを点灯させ後ろのドライバーに注意を促す機能などが搭載され、「これらは他車を大きく凌駕している」とした。

最後にビクター氏はターゲットユーザーについて、「ONとOFFを大切にするユーザー。ONでは街中や日常の買い物や、通勤時に喜びを感じたい。OFFの週末には荷物を積んでどこかへ出かけたり、またはアクティブな趣味を持っていたりするユーザーを想定している」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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