【プジョー 5008 試乗】カテゴリーを意識させないグランドツアラー…島崎七生人

試乗記 輸入車
プジョー5008 Allure
プジョー5008 Allure 全 9 枚 拡大写真

VR(仮想現実)で家族が同乗しているイメージを頭に描きながら試乗してみた。すると、よかった。SUV、ミニバンといったカテゴリーを超えた、良質・上質な家族のためのグランドツアラーに思えたからだ。

試乗場所は四国・今治と広島・尾道とを結ぶ“瀬戸内しまなみ海道”をメインとしたコース。路面状態はよく、片側1車線ながらクルマの流れはゆったりとしたもので、風光明媚ななかで落ち着いたドライブが楽しめる。ここで『5008』は最良の面を発揮してくれた。

『3008』に対し165mm長いホイールベースで、とにかく心地よくスムースなフラットライドとクルージング時の安定性の高さを味わわせてくれたからだ。しかも、まるでミドルクラスのセダンを走らせているような、運転を積極的に楽しみたい気分にまでさせてくれる…そんな感じなのだ。

試乗前にレクチャーがあり、独特の「i-Cockpit」は小径ステアリングを下げテレスコピックを最前にしストレートアームで11時5分の位置で握るといい…と言われたので試してみたが、確かにそのポジションではクルマとの一体感が実感できた。柔らかさとホールド性のバランスが絶妙なシートもいい。一部の舗装路でロードノイズが立つものの、全体として走行中の騒音は少なく、振動も小さい。100km/hは6速で2000rpmを切る。

試乗車は1.6リットルのガソリンターボで6速ATとの組み合わせ。街中から高速走行まで性能的な不満はなかった。

運転席まわりは3008と共通で先代5008同様、運転する世帯主がかっこよく見えるコクピットデザイン。2列目は3座独立でしっかりした着座感があり、床がフラットなのがファミリー向けだ。3列目は大人にはギリギリの空間ではあるが、操作が簡単な折り畳み機構を活用すれば、多人数乗車から荷物の積載まで、使い勝手のよさを発揮してくれるはず。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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