【東京モーターショー2017】三菱ふそうVision ONEは次世代スーパーグレートか?

自動車 ニューモデル モーターショー
Vision ONE
Vision ONE 全 22 枚 拡大写真
三菱ふそうの主な車両展示は、新発表の100%EV大型トラック『Vision ONE』、量産開始と正式な出荷が始まった『eCanter』、AMTや最新運転支援システムが搭載された大型バス『エアロクイーン』、『スーパーグレー・トラクタ』だ。

eCanterは名前が示すとおり、三菱ふそうの「キャンター」のEVバージョンだ。同社は2010年から「E-CELL」と呼ばれたキャンターのEVモデルの試作研究を続けていた。第2世代はポルトガルやスペインで実証実験を行い、ドイツでもシュツットガルト市の環境局が採用するなど、量産・市販に向けて着実に開発が進んでいたもの。2017年には量産開始を正式に発表し、この10月にはセブンイレブンとクロネコヤマトが量産モデルを正式に採用し、商用稼働が始まったばかりの車両だ。

会場には、これと同じ量産モデルeCanterが展示されており、実際に運転席に座ることができる。スペックは、135kWのモーターを搭載し、最大トルクは390Nm。リチウムイオンバッテリーのパック6個搭載する。バッテリーの総容量は13.8kWhで、航続距離は100kmとしている。車両総重量7.5トンでペイロードは4トンとなっている。

エアロクイーンは三菱ふそうの主力大型バス。大型バスはAT化が進んでいるが、AMTのような電子制御トランスミッションやレーンキープ支援、前車追従型オートクルーズの採用はあまり進んでいない。三菱ふそうでは、すでに発表しているスーパーグレートに採用したAMT、衝突被害軽減自動ブレーキ、レーン逸脱防止、停止や自動発進まで制御可能な前車追従型オートクルーズといった機能を、エアロクイーンにも導入した。

大型バスも痛ましい事故が起きている。路線バス、観光バスともにAMTやADAS機能の搭載が進むことを期待したい。

スーパーグレート・トラクタは9月に発表になったもので、すでに発表されたカーゴタイプと同等な機能を持つ。トラクタータイプの特徴は、メーカーオプションでキャビンのカラーが指定できることやトレーラーを接続するカプラもメーカーオプションになったことだ。

最後に紹介するVision ONEは、モーター出力300kW。航続距離は350kmだという。まだBサンプルとして開発段階にあるため、それ以外のスペックは公開されていないが、ブース担当者によれば、サイズ、車格としてはスーパーグレートのクラスとなるだろうとのことだ。開発が進めば、だんだんとスペックが明らかになっていくと思われるが、三菱ふそうとしては4、5年を目安に市場投入を考えている。

車両総重量は23トン。トラクタタイプであるためどんなトレーラーを連結するかによって積載量は変わってくる。製品化のターゲットとしては、現状のこのクラスのトラックやトレーラーのスペックと同程度は目指しているはずだ。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサス『IS』改良新型、表情一新…2026年発売へ
  2. ルノー『ルーテシア』新型、新デザインで大胆チェンジ…IAAモビリティ2025
  3. スバル、米国顧客満足度指数調査で総合1位…安全性部門は6年連続首位
  4. ダイビングで拾ったゴミとMITSUBISHIトライトンで見つけた新しい相棒関係PR
  5. 「本当に世に出るとは」車重わずか1トンで800馬力V12、「超アナログ」スーパーカー…新型車記事ランキング 8月
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る