【東京モーターショー2017】三菱自動車のAIは一味違う…MI-Assistant を試す

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三菱自動車のAI、MI-Assistant
三菱自動車のAI、MI-Assistant 全 11 枚 拡大写真

三菱自動車のブースは、コンセプトカー『e-EVOLUTION』以外の展示は『エクリプスクロス』と『アウトランダーPHEV』『デリカD:5』『RVR』『eKカスタム』などだ。車両そのものではないが、車載AIのデモ展示も注目すべきものだった。

【画像全11枚】

エクリプスクロスは日本初登場。北米での発表はされており画像なども国内では出回っているが、車内を含め間近に実車を見られるとあって、注目の1台だ。LEDヘッドライト採用によるシャープなフロントマスクは現物を見るとまた違った雰囲気だ。

内装ではヘッドアップディスプレイやスマートフォン連動のディスプレイオーディオ(SDA)も実際に見て、触ることができる。国内メーカーは、この手のコネクテッド機能の採用はあまり積極的でない。トヨタが『プリウス』からテレマティクスサービスを一般車にも広げてはいるが、独自のシステム、デバイスに閉じたもので、自分のiPhoneやAndroidスマホを使ってクルマを操作したりはできない。

セキュリティ上の懸念があるのはわかるが、オーディオやカーナビの設定くらいスマホアプリを利用してもよいと思う。エクリプスクロスのSDAはiPhoneのSiri(Apple CarPlay)に対応しているのがうれしい。

EVにしろコネクテッドにしろ、三菱自動車はもっと宣伝すればいいのに、というくらい先端を行っている。エクリプスクロスのSDAもその一例だが、会場では参考展示ながら、さらに先をいく車載AIのデモも行われていた。

MI-Assistantと呼ばれる、独自開発の車載AIだ。機能としては、音声認識によるカーナビの目的地設定やスケジュール管理、メール読み上げ、エアコンや車内装備の制御、調整などだ。これらの機能そのものは、各社のコンセプトカーの展示としては珍しくないが、機能の作り込みの度合いがコンセプトデモとはちょっと違っている。ステージ上の演出や動画デモではなく自分で試すことができる。

現状、目的地を音声認識でしようとすると、登録した地名とほぼ一致させる必要がある。これはGoogleマップの検索でもそれほど変わらない。市販ナビよりは賢く認識するが、名前が似ているだけでとても車で行ける距離でない施設にヒットすることもある。MI-Assistantは、周辺施設での目的地設定が可能だ。開発途中ではあるが、文脈認識、つまり自然言語解釈技術も進んでいる。音声認識だけならいまや大した技術ではないが、文章の意味まで理解するのは、機械学習やディープラーニングでもまだ難しい領域だ。

各社が進めているものは、大規模なコンピュータリソースと大量のデータを使って学習したモデルを利用する。学習済みのモデルは、オンラインでクラウドにつながる必要はないが、通常は学習済みモデルをユーザーがいくら利用してもそれ以上の学習はできない

MI-Assistantは、現状のAIは、登録されたユーザー情報を簡単な値としてプログラムが利用する程度のことしかできないものが多い。MI-Assistantは、繰り返される命令を覚える機能やカメラで認識した個人を識別するなど、簡単な事後学習もできるという。AI部分は、CAPIOと日本のイチベルという会社の共同開発。

MITSUBISHI-CONNECTというアプリの展示も紹介しておこう。これは、日本でも発売開始となるAmazon EchoとGoogle Homeを使ってクルマを制御できるというものだ。使い方は、家の中からこれらAIスピーカーにドアロック、ヘッドライト、エアコンなどを制御できる。

Amazon EchoやGoogle Homeは、音声でネットショッピングの買い物ができたり、提携したサービスを利用したり、家電を制御したりできるが、別々のリモコンを使わず、音声認識で操作ができるのが便利だ。この便利さをクルマまで拡張できる。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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