膝が痛くなるから…JR北海道の運転士が保安装置の電源を切る不祥事

鉄道 企業動向
函館本線森駅に停車中のキハ40形。
函館本線森駅に停車中のキハ40形。 全 1 枚 拡大写真

JR北海道は10月30日、函館本線を走行していた普通列車で、デッドマン装置が働かない状態で運転していた事象があったことを明らかにした。

デッドマン装置とは車両の保安装置のひとつで、運転士が意識を喪失した際に、自動的に列車を停止させ、事故を未然に防ぐもの。運転席の床面に設置されたペダルを5秒以上踏まない状態になると、自動的に非常ブレーキが作動する仕組みになっている。

ところが、函館駅(函館市)を10月23日5時51分に発車した森行き普通列車(キハ40形1両編成)では、大沼駅(七飯町)~森駅(森町)間を走行中、運転士がペダルを踏まずに運転できるように、デッドマン装置の電源をオフにしていたことが明らかになった。ATS(自動列車停止装置)は正常に動作していた。

新聞報道等によると、運転士は「ペダルを踏み続けると膝が痛くなる」という理由で電源を切ったということで、過去にも数回、同様のことを繰り返していたという。

JR北海道の運転上の不祥事としては、2013年9月、上り寝台特急『北斗星』をけん引するDD51形ディーゼル機関車の運転士が、札幌運転所(札幌市手稲区)構内でATSのスイッチを損壊し、運転していた事例がある。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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