ITSジャパンは、カナダ/ケベック州のモントリオール市で開催されている「第24回ITS世界会議」において、「ジャパンパビリオン」を展示会場内に開設。開会式を終えた直後、関係者を招いたテープカットを行い、4日間に渡る展示会場のオープンを宣言した。
「ジャパンパビリオン」はエキシビジョンホールの入口付近という立地の良さもあり、パビリオンには多くの日本企業が参加。前回のメルボルンの28団体には及ばなかったが、会場には経済産業省など政府機関をはじめ、ITS関連企業など22団体が出展した。ジャパンパビリオンは国別でも地元の北米を凌駕する圧倒的存在感を見せていた。
今回のテープカットにはスケジュールの都合からなのか、例年は必ず訪れていた国会議員はゼロ! また、天候の影響でフライトが大幅に乱れたこともあって、このイベントに間に合わなかった代表者も大勢いたようだ。
そんな状況下、代表挨拶をしたのは警察庁長官官房審議官の長谷川豊氏だ。「日本では政府主導のSIPの下、様々な取り組みが行われている。そんな中、警察庁としては公道での実証実験を実施できる環境を整えるほか、関連する条約との整合性について内外の状況を踏まえながら国際条約に参加する方向でいる。ITS世界会議は日本の優れた技術を発信できる場として、また国際的な協調を進められる貴重な場でもある。今後もその先頭に立つ意味でもオールジャパンで取り組んでいきたい」と挨拶した。
また、民間を代表して、ITSジャパンの副会長で住友電工の顧問を務める矢野厚氏が挨拶。「今回のITS世界会議には政府や各企業など30団体が出展した。進めていた“ITS NEXT GENERATION”がいよいよ2017年からR&Dのステージからトライアルへのステージへと動き出した。出展している各団体は所有する素晴らしい技術を世界に発信するだけでなく、自動運転の実現には世界中の企業が連携する必要がある。これまで投資したものを社会に還元できるよう、参加企業においては、この機会を互いの意見交換の場として積極的に活用していただきたい」と挨拶した。
テープカットには長谷川豊審議官の他、各分野の代表を合わせた計8名が参加。全員の共同作業で30日の午前11時、テープカットは行われ、ジャパンパビリオンの正式なオープンとなった。