【カーオーディオ製品選びの傾向と対策】パワーアンプ編 その6…クロスオーバー

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
グラウンドゼロ・GZIA 4115HPX-ll
グラウンドゼロ・GZIA 4115HPX-ll 全 1 枚 拡大写真

製品選びから楽しみ尽くしていただくために、その“傾向と対策” を解説している。今週は前回に引き続き、「パワーアンプ」に搭載されている“クロスオーバー”機能について考察していく。前回は主に概要を紹介した。今回からはタイプ解説に踏み込んでいく。

さて、パワーアンプに搭載されている「クロスオーバー」には、2タイプが存在している。どちらも音楽信号を“帯域分割”する機能であるのだが、“カットオフ周波数”の選択範囲が狭いタイプと、広いタイプの2つがあるのだ。

選択範囲が狭いタイプの場合は、その選択範囲は例えば、50Hzから500Hzというように、低いエリアに限定されることとなる。つまり、サブウーファーとフロントスピーカー間で使用するための“クロスオーバー”、となっているのだ。

具体的には以下のようにして使われる。ミッドウーファー用のchにおいては“カットオフ周波数”を80Hzに設定し“ハイパス”をかける。“ハイパス”とは「高い信号だけを通す」という意味で、つまりは「低い信号をカットする」フィルターだ(実際はスパッと切るのではなく、80Hz以下の音を緩やかに減衰させていく、というような切り方となる)。そしてサブウーファー用のchにおいては、“カットオフ周波数”を80Hzに設定して“ローパス”をかける(80Hzより上の音をカットする)。

4chアンプ1台で、フロント2ウェイ+サブウーファーを鳴らそうとする場合には、このタイプの“クロスオーバー”を上手に活用すると、フロントスピーカーの音とサブウーファーの音を、スムーズに繋げることも可能となる。

もしも「クロスオーバー」をかけずに両方をフルレンジで鳴らしたら、高い音も低い音も両方のスピーカーから聴こえてくるので、音がダブって聴こえてしまう。しかし“クロスオーバー”を使って役割分担をさせれば、音がダブる部分を相当に減らせる。しかも、それぞれのスピーカーに、鳴らすのが苦手な信号を入力しなくて良くなるので、各スピーカーの負担を減らすことも可能だ。

プロセッサーを使用していないシステムにサブウーファーを加えようとするときには、上記のような、サブウーファーとフロントスピーカー間に使うことができるタイプの“クロスオーバー”機能を有したパワーアンプを選ぶと便利だ。要チェック。

今週はここまでとさせていただく。次週も、“クロスオーバー”についての解説を継続する。お楽しみに。

【カーオーディオ】製品選びの“傾向と対策” Part.2「パワーアンプ編」その6 “クロスオーバー”について

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタの米国ミニバンが「エスティマ難民」の受け皿に? 新型発表で高まる「日本導入」への期待
  2. 550馬力のマッスルカー『チャージャー スキャットパック』、4ドアの米国受注開始…6万ドル以下で最強のセダンに
  3. トヨタ『クラウンシグニア』、2026年モデルを米国発表…ツートン塗装が選択可能に
  4. 日産が北米初のPHEV『ローグ』発表、三菱『アウトランダー』のOEMに…ロサンゼルスモーターショー2025
  5. トヨタ『ハイラックス』新型に“GRスポーツ”が来るぞ! オフロード性能を強化へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る