交流・直流の切換えは仙台方に…東北本線黒磯駅構内の全面直流化が2018年1月3日に完了へ

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黒磯駅の構内図。上が現在。下が全面直流化以後のもので、構内にあったデッドセクションが仙台方の本線上に移設される。
黒磯駅の構内図。上が現在。下が全面直流化以後のもので、構内にあったデッドセクションが仙台方の本線上に移設される。 全 1 枚 拡大写真

JR東日本大宮支社は11月24日、東北本線黒磯駅(栃木県那須塩原市)構内の完全直流化に向けた電気設備切換工事を、2018年1月1~3日に実施すると発表した。

1959年7月に東北本線が白河駅(福島県白河市)まで電化された際、電気方式が黒磯駅以南が直流1500V、黒磯駅以北が交流2万Vとなったため、黒磯駅では、交流・直流の分界駅として、直流用電気車両と交流用電気車両の交換が行なわれるようになった。

これは「地上切換え」と呼ばれているが、後に直流区間と交流区間を直通できる電気車両が登場すると、「デッドセクション」と呼ばれる無通電部分を走行中に電気方式を切り換える「車上切換え」も行なわれるようになった。

しかし、このような状況は、駅構内に電気方式が混在することになり、保守管理が煩雑になるという問題があった。近年の黒磯駅は「車上切換え」が主流になっていたことから、2013年からは電気方式を全面的に直流に切り換える工事が行なわれていた。

切換工事が完了すると、黒磯駅1・5番線にあったデッドセクションが仙台方の本線上に移設されるため、10月14日にはそのことを考慮したダイヤ改正が実施された。この改正では、黒磯駅~郡山駅間の普通列車が新白河駅(福島県西郷村)を境に分離され、折返し運行を開始。交直両用のE531系電車やキハ110系気動車が、黒磯駅~新白河駅間に投入されている。

切換工事は1月1日早朝から1月3日未明にかけて行なわれるため、黒磯駅~那須塩原駅(栃木県那須塩原市)間、黒磯駅~新白河駅間の列車(部分運休となる白河発の上り始発列車も含む)は、1月1日が始発から7時頃まで、1月2・3日が始発から7時30分頃まで運休となり、白河駅→新白河駅~黒磯駅~那須塩原駅間でバス代行が実施される。

また、1月1・2日は、熱海18時53分発(宇都宮22時45分発)黒磯行きを矢板駅(栃木県矢板市)止まりに変更。黒磯23時発白河行きを運休とし、矢板駅→黒磯駅→白河駅間でバス代行が実施される。

代行バスの所要時間は、白河駅→新白河駅間が約10分、新白河駅~黒磯駅間が約70分、黒磯駅~那須塩原駅間が約20分、矢板駅→黒磯駅間が約80分、黒磯駅→白河駅間が約80分。

切換工事完了後は、5月から黒磯5時27分発上り普通列車で毎週月曜に実施されていた、黒磯駅~那須塩原駅間の区間運休とバス代行が終了し、同列車は通常どおり、黒磯始発で運行される。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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