難加工材のインコネルも3Dプリンタで扱える時代に…ソライズプロダクツ【モノづくりマッチング2017】

自動車 ビジネス 企業動向
複雑なATのバルブボディとインコネルで試作されたインテークマニホールド。
複雑なATのバルブボディとインコネルで試作されたインテークマニホールド。 全 4 枚 拡大写真

モノづくりマッチングJAPAN(11月29日~12月1日、東京ビッグサイト)の展示で大きなテーマの1つが3D造形技術。その中心となるのは、やはり3Dプリンターであろう。個人でも購入できる手軽なタイプから、光造形などで樹脂を積層していくような本格的なモノまで多種多様な機種が販売、あるいは製作受託サービスを展開している。

素材面の充実ぶりも著しく、最近は金属も積層して造形できるようになってきた。ソライズプロダクツのブースには、そんな金属製の試作品を3Dプリンタで製作したモノがズラリと並べられていた。ターボチャージャーのタービンホイールやバイクのクラッチハウジング、シリンダーヘッドやAT内部のバルブボディなど自動車関連の試作品が目に付く。

同社は最新の金属3Dプリンターで、自動車メーカーなどから試作品を受託しているのだ。しかもアルミ合金や特殊鋼だけでなく、チタンやインコネルといった難加工素材も3Dプリンターで使うことができるそうだ。

粉体合金をレーザーで焼いて溶かすことにより積層していくため、多孔性のあるような焼結ではなく溶融状態での結合なのでスが少なく、高密度で表面の仕上がりもキレイなのが特徴だ。

「インコネルで製作したタービンハウジングなどは、造形後の追加工をする方が大変です。表面を切削する方が手間がかかるんです」と説明員。

レーシングカーの排気系などに使われる、職人泣かせの素材インコネルも、3Dプリンターにかかれば、自在な造形ができてしまうのだ。80年代のエンジニアが知ったら、きっとたまげたに違いない。

<おわび> 会社名が、ブースを共同出展していた別会社となっていました。お詫びして訂正いたします。

《高根英幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』が日本導入…6月の新型車ランキング
  2. ケーニグセグ、1625馬力の新型ハイパーカー『サダイアズ・スピア』発表
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型試乗】「カッコよさ」盛り込んだ軽ハイトワゴンの逆襲…中村孝仁
  4. トランプ関税に「ジタバタしない」姿勢のトヨタも、米国市場で7月1日から値上げ[新聞ウォッチ]
  5. 雨天・高速走行時の浮き上がりを防ぐ! ダイハツ『エッセ』など4車種用「スポーツエアロワイパーブレード」を発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る