被害者とされた男の責任も追及、交通トラブルを起因としたひき逃げ事件

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事故当初は「被害者」とされた側が、実際には「車間を過度に詰めて走行する」といった煽り行為を自ら実施しており、道路交通法違反容疑でその責任を追及されることになった。

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10月下旬、静岡県富士市内で発生した交通トラブルを起因としたひき逃げ事件について、静岡県警は13日、事故で重傷を負った被害者の男が煽り行為をしていたと判断。男にも責任の一端があるとして道路交通法違反容疑で書類送検した。

静岡県警・富士署によると、問題の事故は2017年10月27日の午後3時10分ごろ発生している。富士市岩本付近の県道(片側1車線の直線区間)を走行していたバイクに対し、前走していた軽乗用車が急ブレーキを2回に渡って掛けたことで追突。バイクは転倒し、運転していた同市内に在住する48歳の男が骨折などの重傷を負ったが、クルマはそのまま逃走した。

警察では重傷ひき逃げ事件として捜査を開始し、目撃情報などから同市内に在住する53歳の男が事故を起こした軽乗用車を運転していたと判断。11月14日に自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致傷)と道交法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕したが、後の調べでバイクが約200mに渡って車間を詰め、クルマを煽るようにして走行していたことがわかった。

警察では両者間に進路を巡る交通トラブルが起きていたものとみて、負傷した男からも任意で事情を聞いていたが、男が前走車への接近を大筋で認めたことから「被害を受けてはいるが、男にも一定の責任が生じる」と判断。男についても道交法違反(安全運転義務違反)容疑で書類送検している。

聴取に対して男は「煽ったつもりはなかったが、そう思われても仕方ない」などと供述しているようだ。警察では双方ともに危険な運転をしていたものとみて、事故発生の経緯をさらに詳しく調べる方針だ。

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煽り行為を主体とする交通トラブルが社会問題化する中、いわば「両成敗」なのだろうが、それでも「重傷を負った」という事実は大きかったようで、煽ったバイク側より、「急ブレーキを掛けて撃退した」という煽られた側の責任が重くなっている。

《石田真一》

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