【新聞ウォッチ】日産、無資格検査問題で松元副社長を更迭…ゴーン氏の退任説も浮上

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日産自動車の松元史明副社長
日産自動車の松元史明副社長 全 2 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2017年12月22日付

●新TPP2月にも署名、日本政府、カナダ説得急ぐ(読売・1面)

●神鋼3役員不正認識、データ改ざん報告せず黙認(読売・1面)

●車が暴走、19人負傷、メルボルン(読売・9面)

●無資格検査、日産副社長引責辞任へ、国交省きょう立ち入り検査(読売・10面)

●ゴーン氏の後継ルノー選任着手、仏紙報道(読売・10面)

●ゆうパック2割増、12月前年比一部で遅配も(産経・10面)

●ものづくり品質が大切、三菱ふそうトラック・バスのマーク・リストセーヤ社長(東京・6面)

●東京エムケイ社長、乗車拒否され暴力、傷害容疑で逮捕(東京・31面)

●革新機構、投資2件失敗、支援企業が解散(日経・5面)

●船の自動運航研究、商船三井、ロールス・ロイスと(日経・15面)

ひとくちコメント

日産自動車で生産事業を統括する松元史明副社長が、12月31日付で当面は取締役には残るものの、副社長(EVP)のポストを退任するという。日産では国が定めたルールに違反して資格のない従業員に出荷前の完成車の検査を行っていたことが発覚。松元副社長が事実上、この問題の責任を取り、詰め腹を切らされることになる。

日産では2018年1月1日付で、製品開発を担当する坂本秀行副社長が生産事業を統括するEVPに就任する後任の役員人事を発表。松元副社長の「更迭」が明らかになった。

読売が12月21日付の夕刊で報じたほか、きょうの各紙にも「日産副社長引責辞任へ」(読売)や「日産副社長を更迭」(日経)などと取り上げている。無資格検査問題では、すでに、西川広人社長が、役員報酬の一部を自主返上することを公表していたが、生産事業を統括する副社長が経営責任を取ることで、したたかな西川社長は当面続投することになる。

また、国土交通省はきょう22日午前に横浜市の日産本社に初めて立ち入り検査するという。日産の管理体制が不十分で、経営実態を調べる必要があると判断したからだそうだ。

そんな中、きょうの日経などが、カルロス・ゴーン氏が仏ルノーの会長兼最高経営責任者(CEO)を退任するとの観測が浮上していることを伝えている。『フィガロ』などの仏現地メディアが「ヘッドハンティング会社による後継者の選定が始まった」と報じたためで、改選期を迎える2018年の株主総会に向けた駆け引きが激しくなりそうだという。

記事によると、 ルノーは年明け2月に経営委員会を招集し、候補者を決めるとみられ、現状では人材会社に社内人材の評価や外部人材のヘッドハンティングを依頼し、候補者を選んでいる段階としている。

現地メディアでは後継候補として、ルノーでものづくりを統括するチーフ・コンペティティブ・オフィサー(CCO)のティエリー・ボロレ氏や販売担当責任者のティエリー・コスカス氏の名前が挙がっているほか、外部の人材では、欧州エアバスのファブリス・ブレジエ最高執行責任者(COO)らの名前が取り沙汰。

さらに、自動車業界では、トヨタ自動車のディディエ・ルロワ副社長、仏グループPSAのカルロス・タバレスCEOらの名前も挙がっているそうだ。

間もなく迎える新しい年は、ゴーン氏の去就を含めて、ルノー・日産・三菱自動車3社 連合のトップ人事の行方から目が離せない。

《福田俊之》

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