ヤマハの4輪開発プロジェクト、柳社長「来年中には結論を出す」

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ヤマハ発動機 柳弘之社長
ヤマハ発動機 柳弘之社長 全 6 枚 拡大写真

ヤマハ発動機の柳弘之社長は12月25日、静岡県磐田市にある本社で会見し、4輪開発プロジェクトについて「少し先送りにはなるが、来年中には結論を出す予定」とした上で、「2020年(に実用化)というタイムラインは現実的ではない」との見通しを示した。

柳社長は「現在、iStreamという技術が本当に可能なのかどうかという検証のステップにある。ロンドンに数名の技術者が駐在して、プロトタイプの開発と実験の段階。このプロセスが終わらないと時間的な絵柄をなかなか具体的にいえない」と、四輪プロジェクトの現状を説明。

さらに「やはり技術がきちっとしないといけないので、そこを判断することが先決。本来なら今年中に結論を出したかったが、少し時間がかかっている」と述べた。

iStreamはゴードン・マレー社の技術を用いたスペースフレームと複合材料を組み合わせた車体構造。柳社長は「このフレームが量産できるのかどうか、強度が実態として十分かどうかというのがまだわかってない。それを検証する作業をやっている。最終的にあのフレームがどういうふうに使えるようになるのかという判断をして、次のプロセスを考えていきたい」と未だ検証の過程にあると明かした。

その一方で「軽く造り、投資も少なくするという目標があるが、それが可能になれば面白い造り方ができ、例えばシティカーとかコミューターとかスポーツカーなどいろんなことを考えている」とも語っていた。

柳氏は2018年1月1日付けで代表権のある取締役会長に退き、社長職を日高祥博取締役上席執行役員に譲る。新体制について柳氏は「日々の執行について100%日高新社長にやってもらう。私は代表取締役として必要な責務と、取締役としての職務をやる。会社法の規定に即した役割を例えば役員人事とか決算、予算の承認など」と述べ、新社長と役割分担はしないとの考えを示した。

さらに会長就任後は「ラグビーを速く超一流のチームにしたい。一所懸命取り組んでいきたい。サッカーもだいぶ今年良くなってきたので、1~2年のうちには是非優勝できるチームにしたい」との抱負を語った。

《小松哲也》

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