スズキ社長「2018年はあらゆる可能性に挑戦していく1年に」

自動車 ビジネス 企業動向
スズキの鈴木俊宏社長
スズキの鈴木俊宏社長 全 2 枚 拡大写真

スズキは12月25日、新しい小型SUV『クロスビー』を発表した。その席上、鈴木俊宏社長は「2018年はあらゆる可能性に挑戦していく1年にしていきたい」と話し、併せて登録車の国内販売目標を年間10万台から12万台へ引き上げたことを明らかにした。

「登録車の目標を10万台から12万台にしたが、10万台を達成できれば12万台、12万台を達成できれば15万台というようにステップ・バイ・ステップでやっていくということだ。これは商品だけ良くてもダメだし、営業力がなくてもダメなので、営業力と商品力を両輪にしながら少しでも台数を増やしていく」と鈴木社長は話す。

スズキは今、絶好調といっていい。登録車の国内販売が念願の年間10万台を達成し、業績も売上高、各利益とも過去最高を更新。営業利益率は9.4%とトヨタ自動車(7.7%)を抜き、SUBARU(スバル。12.6%)に次いで自動車メーカー第2位だ。軽自動車と小型車中心の会社としては驚異的な利益率といっていいだろう。

株価についても、うなぎ登りで6500円を突破。ホンダ(3900円)やスバル(3500円)を大きく引き離し、トヨタ(7200円)の背中も見えてきた。鈴木社長はその株価に関して「理由がよく分からない」としながらも、嬉しそうな表情を見せる。

しかし、自動車を取り巻く環境は100年に一度と言われるような大きな変革期を迎えている。CASEという言葉に代表されるように、コネクティッド、オートノマス(自動運転)、シェアリング、エレクトリシティ(電動化)の流れが加速。鈴木社長も危機感を募らせている。

「その大きなうねりに飲み込まれないように、チームスズキで対応していこうと考えている。CASEに向けて、社内的にもチャレンジをしていかなければいけない。それと、組織的にも一体となって、チームスズキでやっていけるようにもっと変わっていく取り組みをどんどん推進したいと思う」と鈴木社長は力を込める。

2018年はトヨタとの業務提携の具体的な中身も明らかになってきそうで、2年後に100周年を迎えるスズキの動向から目が離せなくなる年になりそうだ。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  2. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  3. 4億円オーバーのV12エンジン搭載「完全アナログ」なハイパーカー登場!
  4. かつてのマーチ、新型日産『マイクラ』英国発売に、SNSでは「英国は小型車の価値を知ってる」「日本でも売りゃいい」の声
  5. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る