交通事故死者数200人、愛知県15年連続全国ワーストに 2017年

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愛知県警察本部は1日、2017年中の交通事故発生状況(暫定数)を公表。同年の死者数は2016年より12人少ない200人となった。しかし、15年連続で死者数日本一の不名誉記録を更新することは確実だ。

人身事故3万9034件、負傷者は4万7732人。死者数・負傷者数ともに前年を下回った。ただ愛知県の交通事故発生水準は、もともと高い。愛知県の後を追うことになった埼玉県の死者数は176人(昨年12月27日時点)。この数字は前年比で25人増加した結果だ。3番目は東京都の157人(昨年12月27日時点)だ。

200人の大台を切ることができなかったことは悔やまれる。12月は例年事故増加が予想される。同月1日、愛知県の大村秀章知事と加藤達也本部長は、揃って「年末の交通安全県民運動」出発式に臨み、運動を後押しした。それでも、同月の死者数は28人。12月28日~31日の4日だけでも5人の死亡事故が発生し、結局前年比で6人増えてしまった。

死亡当事者は、四輪車で47人、排気量51cc以上で20人、排気量50ccの原付で10人、自転車35人。最も犠牲者として多かったのは歩行者の83人だった。原付以上の車両当事者で死者は減ったが、歩行者、自転車では増えた。

県警が事故の第一原因の法令違反として挙げるのは、原付以上の車両では信号無視や歩行者妨害等だ。そして、四輪車事故死者47人のうち19人はシートベルトをしていなかった。この中には助手席や後席の5人も含まれているが、多くはドライバーだった。さらに、信号無視は自転車や歩行者でも第一原因にあげられている。

事故発生場所は、刈谷市、安城市、岡崎市、豊田市などを含む西三河地区の47人(前年比4人減)がいちばん多い。死者数を押し上げたのは、人口のわりに死亡事故が少なかった名古屋市だった。同市内での死亡事故39人で前年より9人増えた。小牧市、犬山市、一宮市などを含む西尾張地域も47人と前年比1人プラスとなった。

愛知県は2020年までに交通事故死者数を155人以下に、死傷者数を3万9000人以下に抑制することを目標にするが、この5年間で死亡者減少数は19人にとどまっている。

《中島みなみ》

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