自動車メーカートップが語る2018年の展望と課題とは…天気予報に見立てて

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トヨタ自動車 豊田章男 社長
トヨタ自動車 豊田章男 社長 全 5 枚 拡大写真

日本自動車工業会を始めとする自動車工業4団体の新春賀詞交歓会が1月5日に都内のホテルで開催された。そこで語られた自動車メーカートップの2018年の展望と課題とは。

まずは新春お決まりの2018年を天気予報に見立てるという質問に、トヨタ自動車の豊田章男社長からは「会社からは曇りに晴れを付けておけといわれている。晴れでも良いじゃないのとは思うが、一応、会社の指示はそういうこと」との答えが返ってきた

ホンダの八郷隆弘社長も「晴れ薄曇り」と、こちらもやや慎重な見立て。その理由として主力の北米市場でいわゆるセダン系乗用車の販売が低迷していることや「中国でホンダの生産能力がかなりいっぱい」とした上で、「そういう意味でいうと薄曇りくらい」とのことだ。

一方、日本自動車工業会の会長も務める日産自動車の西川廣人社長は「晴れ基調。雲があってもすぐ晴れる」との見方。というのも「主要な経済指標や、主要国も比較的堅調に推移する」ことが背景にあるとしている。

ただ西川社長は「人工知能がいろんな仕事を速くしている。これは開発にも影響している。その結果、おそらく事業のあり方まで影響するだろう。そういう意味で、できるだけ先を見据えて、足腰を鍛える準備をする年」とも述べて、気を引き締めていた。

ホンダの八郷社長も「足元、世界の自動車の売上というのは堅調に推移すると思っているが、電動化、IT化への対応をしなければいけない。これからの仕込みを、足元をやりながら一緒にやらなければいけないということが一番の経営課題」とスピード感の必要性を説いていた。

さらに「足元は各地域で販売をしっかりやっていくことと将来に向けての仕込み、自分たちが誇りをもって製品を造り、仕事をしていくことだと思っている。ホンダの中では3現主義と呼んでいるが、会議室でパワーポイントを見ながら報告を受けるだけではなく、ちゃんと現場に行って現物をみて現実を見ながら、いろんなことを判断していくことを粛々としっかりやることが一番重要じゃないかなと思っている」とも話していた。

また電動化に関して豊田社長は「何を選ぶかというのは、それぞれの国の事情によって変わってくる。市場とお客さんがどれを選んだということがはっきりするまではフルラインアップメーカーで戦うしかないと思っている」との考えを改めて示していた。

《小松哲也》

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