【ダカール2018】前半戦、ペルーの難路に強豪も苦闘…帝王ペテランセルはV3に向け盤石

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四輪の首位を走る#300 ペテランセル(プジョー)。
四輪の首位を走る#300 ペテランセル(プジョー)。 全 8 枚 拡大写真

「ダカールラリー2018」は現地12日に休息日を迎え、前半戦を終えた。ここまではペルーが戦いの主舞台だったが、難路に強豪も苦闘する波乱の展開に。そのなかで四輪3連覇を目指すステファン・ペテランセル(プジョー)は貫禄の走りを見せ、首位独走モードに入ってきている。

現地6日に競技が始まった「ダカールラリー2018」。ステージ6が実施された11日にペルーからボリビアへと入り、翌12日に唯一の休息日をラパスで迎えている。前半戦は総じて言えば、久々にコースに加わったペルー、その砂丘を中心とする難コースが参加者たちに牙をむく展開だった。総合優勝経験者たちでさえも多くが苦戦。

四輪の総合優勝争いはやはりプジョー「3008DKR Maxi」を駆るTEAM PEUGEOT TOTALの豪華四銃士が主軸ではあったが、ほぼ順調といえるのは過去に二輪で6度、四輪で7度の総合優勝経験をもち、目下2連覇中のペテランセルだけ。ダカール初制覇を狙ったセバスチャン・ローブはステージ5で砂丘の罠に陥って戦線離脱となり、二輪での総合優勝経験豊富なシリル・デプレもクラッシュするなどして45位と大きく遅れてしまっている。

ペテランセルはもうひとりの僚友カルロス・サインツを約27分離し、首位で前半戦を終了。3連覇に向けて独走気味の流れとなってきた。プジョー1-2の後方、3~5位にはトヨタGAZOOレーシング 南アフリカ(TGR-SA)のハイラックス勢が3台続いているが、3位のベルンハルト・テン・ブリンケでも首位とは1時間20分の差がある。現状、プジョーの3連覇は濃厚に思えるところだ。

四輪の市販車部門で5連覇を狙っているトヨタ車体(TEAM LAND CRUISER TOYOTA AUTO BODY)も、波乱のなかで前年ウイナーのクリスチャン・ラヴィエル車を欠く展開に。チームのV5はドライバーとしての自身初優勝を目指す三浦昂(あきら)の双肩にかかることとなった。三浦は市販車部門1位で前半を終えている。

トラックの日野チームスガワラも、超大ベテランの菅原義正が早々に戦線を去ることとなったが、菅原照仁が大躍進中だ。今や定位置の排気量10リットル未満クラスの1位キープはもちろんのこと、大排気量車の強豪が苦しむ展開のなか、トラック総合6位という素晴らしいポジションにつけて休息日に入っている。

二輪でも昨年の総合優勝者であるサム・サンダーランド(KTM)が負傷して既に戦線離脱と、荒れ模様。前半戦をトップで終えたのはホンダ(MONSTER ENERGY HONDA TEAM)のケビン・ベナバイズだった。しかしトップ3をホンダ、ヤマハ、KTMが分け合っており、しかも差は4分以内。トップ5が10分以内、トップ10でも30分以内という差なので、まだ全く予断を許さない状況といえるだろう。

競技は現地13日に再開され、20日にアルゼンチンのコルドバでフィニッシュする行程。後半戦、まずはボリビアの高地という要素が選手たちにとっては厳しい障壁ともなる。残り8ステージ、それぞれのカテゴリーにはどんな結末が待っているのだろうか。

《遠藤俊幸》

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