メガネスーパーがつくったウェアラブル端末「ビージー」を試した…ウェアラブルEXPO

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メガネスーパーのノウハウが集まったメガネ型ウェアラブル端末「b.g.」
メガネスーパーのノウハウが集まったメガネ型ウェアラブル端末「b.g.」 全 10 枚 拡大写真

 同社がウェアラブルEXPOに構えたブースでは、量産型ビージーを5つの現場で活用した場合の事例が紹介されていた。そのうちのひとつが医療現場の最前線。医師が施術中にビージーを身に着けると、電子カルタやバイタルサイン、エコーなどの画面をわずかな視線移動だけでビージーの画面上から確認できる利便性があるという。一つの映像を複数のビージーを装着したユーザーがシェアできるので、施術中にカメラが捉えている映像を、ビージーの画面から複数のスタッフで共有するという使い方も可能だ。

医療現場での活用を提案

 訪日海外観光客向けの情報ディスプレイとして活用するケースも考えられる。ブースでは非可聴帯域の音声信号をスマホやタブレットに検知させて、展示されているコンテンツごとにビージーの画面に解説を表示する観光ガイドとしての活用例が紹介されていた。

観光地で展示ガイドとして活用する事例を紹介

 さらにもうひとつはメガネ型ウェアラブル端末の用途として定番になりつつある、製造現場の作業員を視覚的な情報でサポートする用途。ビージーの画面で作業に必要な情報をリアルタイムに表示しながら、肉眼視の視野も広く取れるデバイスのメリットを活かして手もとの作業も同時にできる、効率の良いワークスタイルを例示している。例えばビージーの本体にマイクを乗せて、作業管理のアプリに音声入力で情報を入力したり、ARなどの技術と連携することも考えられる。エンハンラボでは、ビージーを顧客の用途に合わせてハードウェア的もカスタマイズして提供するサービスも用意する考えだという。

 ブースでは実機の装着感を体験することもできるが、会期中はかなりの混雑が予想されるので早めにブースに足を運びたい。

両眼視・ノンシースルーの装着スタイルとしている

 エンハンラボの代表取締役社長 座安剛史氏に量産バージョンの設計から開発までの苦労を訊ねた。座安氏は「ビージーはアイウェアとしての見え方・かけ心地の良さを徹底追求した」とアピールしている。“メガネの聖地”として知られる福井県・鯖江市のメガネづくりのノウハウを採り入れたことにより、バランスのよいかけ心地を実現。使用時の負担も軽くすることに時間をかけて取り組んできた。両眼視のビュワーとした理由については、装着した時の視野をビュワーが遮ることなく、実視野が塞がらない最も好適なスタイルだからだという。

ボイスコマンドへの対応も考えられる

エンハンラボの代表取締役社長 座安剛史氏

 ビージーの本体はIF65相当の防塵・防水設計としているが、「視差調整機能を実現するためには本体の隙間をなくす必要がある。あらゆる隙間を塞いで防塵・防水設計とにすることと相反するアプローチを両立させることがいちばん難しかった」と座安氏。昨年発表したプロトタイプからさらに本体を小型化して、ビュワー部分の可動機構や装着感のブラッシュアップも含めて全ての設計を新規に行ってきた。

 エンハンラボではウェアラブルEXPOの出展を契機に、ビージーのプラットフォーム活用に興味を持ったパートナーを広く募集していく考えだ。まずは実機に触れてみながら、ビージーの活用方法についてアイデアを育んでみてはいかがだろうか。

専門店がつくったメガネ型ウェアラブル「ビージー」を体験してきた

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《山本 敦@RBB TODAY》

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