【グッドイヤー エフィシエントグリップ コンフォート 試乗】ウエットグリップは上級タイヤに迫る性能…丸山誠

試乗記 国産車
グッドイヤー エフィシエントグリップ コンフォート
グッドイヤー エフィシエントグリップ コンフォート 全 12 枚 拡大写真
今年は降雪が多く、春はまだ遠いように感じるが、スタッドレスタイヤからサマータイヤに履き替えるタイミングで新しいタイヤを購入する人は多いはず。2月1日から発売されるグッドイヤーのコンフォートタイヤにいち早く試乗する機会を得た。

新発売の『エフィシエントグリップ コンフォート』は、ミドルレンジのコンフォートタイヤでサイズ数は51サイズを用意する量販モデル。コンパクトカーから大型セダンまでカバーするラインアップで、ブリヂストンの「プレイズ」シリーズなどを追撃するモデルになるはず。

試乗したエフィシエントグリップ コンフォートは、上級に位置付けられる『エフィシエントグリップ パフォーマンス』と省燃費タイヤの『エフィシエントグリップ エコ EG01』の中間という位置づけだ。

まずは215/60R16サイズのエフィシエントグリップ コンフォートと、比較用の『イーグルLSエグゼ』を装着した『マークX』で騒音試験路を走る。エフィシエントグリップ コンフォートで通常路面を走るとロードノイズが小さく、振動が少なくトレッド面がソフトな感じがした。これはショルダー部のブロックを細かく配置することで音を分散することができた効果だろう。

トレッドの当たりがソフトな感じは、トレッド下の制振層が効果を表している。すり減って荒れた路面でのロードノイズはよく抑えられていて、耳障りな高周波成分が抑制されていてノイズが気にならない。同じ路面を比較用のイーグルLSエグゼスで走ると明らかにノイズのボリュームが増していて、耳につくノイズも感じられた。

コンフォートタイヤには静かさが求められるので、その点でエフィシエントグリップ コンフォートはプレミアムセダンに履かせてもマッチングがよさそうだ。CMでの「喧騒(けんそう)を、置き去りにしよう。」のコピーどおりの高い静粛性を実現している。

路面のジョイントを想定した段差を通過するとトレッド面とサイドウオールのダンピングが効いている感じで乗り心地もいい。突き上げ感が少なく、タイヤの打音自体がうまく抑えられている感じだ。

『プリウスPHV』でスラロームを試したが、上級モデルのパフォーマンスに迫る性能。コンフォートタイヤらしく、ステアリングの切り始めのレスポンスは滑らかで、その後にグリップ感が伝わってくるフィール。クルマの動きがわかりやすく、扱いやすいタイヤという印象だ。

ウエットでのフルブレーキは、初速60km/hからのフルブレーキでわずかに停止距離が延びる程度だから、エフィシエントグリップ パフォーマンスに迫る性能と言ってよいだろう。比較用に省燃費タイヤのエフィシエントグリップ エコ EG01でもウエットブレーキを試したが、こちらは停止距離が延びてしまった。タイヤのラベリング制度ではウエットグリップ性能Cのエコタイヤだからそのとおりの結果だ。

エフィシエントグリップ コンフォートは、バランスが取れたタイヤという印象。特にウエットグリップは上級タイヤに迫る性能でコントロール性が高い。コンパクトカーからサルーンまで幅広いクルマにマッチする。

丸山 誠|モータージャーナリスト/AJAJ会員
自動車専門誌やウェブで新車試乗記事、新車解説記事などを執筆。キャンピングカーやキャンピングトレーラーなどにも詳しい。プリウスでキャンピングトレーラーをトーイングしている。

《丸山 誠》

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