高齢者運転のクルマが鉄道線路に誤進入---その前に事故を起こしていた?

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路面電車型の車両で運行している筑豊鉄道線の軌道内に乗用車が誤進入するトラブルが起きた。運転していたのは高齢男性だが、単なる誤進入ともいえない事情があるようだ。

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27日午前11時30分ごろ、福岡県北九州市八幡西区内にある筑豊電鉄線の踏切から乗用車が誤進入。軌道内を約30m走行したところで立ち往生するトラブルが起きた。列車との衝突は無く、クルマの運転者が軽傷を負っている。

福岡県警・八幡西署によると、現場は北九州市八幡西区萩原付近(荻原~熊西駅間)にある踏切。警報機や遮断機は設置されていない。乗用車は軌道の左側を通る市道を直進。踏切に出たところで左側にある標識柱に衝突したが、約40km/hの速度を維持したまま軌道内へ進入。約30m走行したところで立ち往生した。

この事故でクルマが小破。運転していた79歳の男性が手を打撲するなどの軽傷を負った。接近していた列車は非常停止したために衝突などの事態は避けられたが、同線は現場を含む筑豊中間~黒崎駅前間で約3時間に渡って運休し、約900人の足に影響が出たという。

警察では過失往来危険容疑で運転者の男性から事情を聞いているが、聴取に対して男性は「どうして線路内に入ったのかわからない」などと供述しているようだ。警察では誤進入したものとみているが、同じクルマが約100m離れた病院の駐車場で接触事故を起こしていたとみられており、逃走中に事故を起こした可能性を含め、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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踏切には約40km/hの速度を維持したまま進入したものとみられているが、その踏切まで接触事故が起きたという病院方向から続く道路は、幅員約4mとあまり広くはない。そしてこの道路を抜けた先にある踏切では左右に曲がるしかない。線路沿いにそのまま直進できるような道路は存在しないのだ。ゆえに「意図して速度を上げて走行した結果、踏切で曲がりきれずに線路内へ進入した」という可能性も考えられている。

《石田真一》

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