カーセブンのシステムが支持される理由とは…在庫車両を一括ウェブ登録できる「スーパーハブ」編

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中古車流通事業を手がけるカーセブンディベロプメントには意外な一面がある。業界内では、カーライフビジネス向けのクラウドツールを提供するASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)として注目を集めているのだ。

カーセブンが提供するサービスは4種類。すべてクラウドベースで動作しており、サービスの利用用途に応じてパソコンやタブレット、スマートフォンで利用することができる。各サービスは連携して利用することも、サービスを1つだけ、単独で利用することも可能だ。

中古車流通業者が提供するASPとは何か、なぜ注目を集めているのか、カーセブンのASP事業に関わるエンジニアとセールスにその理由を聞いた。

小売媒体への登録作業を簡略化

「スーパーハブ」は、在庫車両の管理システム。査定、交渉、買い取り、販売というステップのなかで、買い取りして在庫車両とし、販売するところまでを管理するシステムだ。サービスの開発を担当するグループマネージャーの中村次郎氏は以下のように説明する。

「査定車両を管理するインスマートシステムがあり、そのなかから成約に至った車両を管理するのがスーパーハブです。在庫車両を管理する場合、システムにある車両情報をエクセルに打ち直したり、あるいは別のシステムに打ち直したりするケースがあるのですが、それは非効率な作業。その点スーパーハブは、インスマートシステムから車両情報をそのまま移行して、在庫として管理できるのが特徴です」。

在庫となった車両はスーパーハブのデータベースに登録される。そして販売へと進むわけだが、そこで、このスーパーハブの本領が発揮されることになる。

「在庫となった車両の情報は、中古車販売の媒体に登録することになります。Gooやカーセンサー、車選び.comなどの媒体や、オートサーバーといった業務向け媒体です。これらのサイトに対して、1台づつバラバラに登録しなければいけない、というのが現状だったのですが、そういった多重入力にかかる手間と時間が、現場にとってはものすごく負担になっていたのです」。

スーパーハブの名前の由来は、「中古車販売の媒体に、在庫車両の情報を登録するための中継機能として使う」というところから始まったからだという。これまで1媒体に20分掛かっていたとすると、5媒体に掲載する際には単純作業だが100分もかかる。もし在庫車両を50台仕入れていたら…と計算していくと、あまりにも無駄な時間を使ってしまうのだ。

「そこを極力簡素化しましょうということ開発しました。インスマートシステムシステムでQRコードで読み込んで、入力ミスのない正確な情報が手元にあります。それをそのままスーパーハブに送って、その情報を媒体に送る、という流れです。入力作業を簡素化し、効率アップすることが可能なのです」。

同業者への販売も可能

一方で、小売媒体に公開せず、カーセブンが運営する在庫共有マーケット「業販マーケット」で販売するという方法も用意されている。

「業販マーケットは、在庫車両を同じ業種のみなさんで共有しませんか?というマーケットです。在庫車両の中には、一般消費者ではなく、同業者の方に対して販売したほうがいい場合もあります。お店ごと、地域ごとに売れる車両、そうでない車両というものがあるからです」。

これは言い換えれば、カーセブンのシステムのなかで、BtoBの中古車市場が形成されているということである。このような流通形態は、カーセブンのシステムの利用者数に応じて増えていく見込みだ。

グループ内での流通も

さらに、店舗を複数持っていたり、加盟団体としてグループ店舗を抱える場合には、そのグループ内の在庫車両として情報を登録することも可能だ。

「グループ在庫とは、仲間内だけで在庫情報を共有したい、というときに利用する機能です。店舗を多数展開するグループや、例えば整備業者同士のネットワークなどといった業界団体という場合もあります。中古車ウェブサイトには掲載せず、自分たちのグループ内で、自分たちのグループ内用の価格で提供し合って、支え合いましょう、という使い方ですね」。

「整理すると、販売対象の広さの順に、一番小さいのがグループ在庫。その次にカーセブンの業販マーケット。そして一番大きいのが小売り媒体、ということになります」。

《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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