Moto2エンジン供給足がかりに、さらなる販売増を…トライアンフ野田社長

モーターサイクル 企業動向
トライアンフモーターサイクルズジャパン国内発表会
トライアンフモーターサイクルズジャパン国内発表会 全 7 枚 拡大写真
トライアンフモーターサイクルズジャパンは2月10日、ITSCOM STUDIO & HALL 二子玉川(東京都世田谷区)にてニューモデル国内発表会を開催。野田一夫代表取締役社長は、同社の販売実績が好調に推移していることと、今後のさらなる販売強化への意気込みを語った。

2017年は2年連続で過去最高の年間登録台数を達成。初の1800台超えで、1876台に達している。野田社長は次のように述べた。

「そろそろ2000台という大台が見えてきました。これは大型バイク登録で、輸入ブランド中3位となります。ただし単年で3位になったからといって、勝った負けたというのはおこがましいと思っております」


「(競合他社との)勝ち負けは重要ではありません。これまでお客様が輸入大型バイクを選ぶとき、他の3社(ハーレー、BMW、ドゥカティ)であったと思いますが、いよいよトライアンフも選ばれるようになったということで、たいへん嬉しく思っています」

「この素晴らしい実績は、これまで継続的におこなってきた3つの戦略によるものです。ブランド、商品、そして販売環境という3つの強化がいよいよ歯車が噛み合ってきたと思います」

「まずブランドの強化。モーターサイクルショーなどに加え、昨年はアウトドアイベント、それから店舗でのブランディングイベント、さらにユニークなものとして“The Distinguished Gentleman’s Ride”も開催しました」

「これはチャリティイベントの一環で、イギリスブランドらしくジェントルマンなウェアを着て、参加費を前立腺がんの撲滅のための寄付に宛てるというものです。世界581都市、9万3000人が参加し、約5億3000万円の寄付が集まりました」

「販売環境の強化については、昨年5つの新しいお店、東京、横浜、広島、仙台、水戸がオープンしました。それぞれの地区でブランドを伝える役割、そして販売強化に貢献していただきました」

「そして3つ目の商品の強化ですけれども、昨年は『ボンネビルボバー』、『ストリートスクランブラー』、そして新型『ストリートトリプル』の『S』、『R』、『RS』、5つのニューモデルを発売しました。なかでも強力だったのが、販売計画の3倍売れたボンネビルボバーです」

「当然ながら2018年もこの勢いを継続していきたいと思っています。キーワード“TRANS FORM(トランスフォーム)”を掲げたいと思います。次のレベルに向かって、我々も大きく変革するという意味です」

「トライアンフは2019年のFIM Moto2レースにエンジン供給します。新しいスピードトリプルRSの3気筒エンジンをベースにしたもので、着々と開発が進んでいます。3気筒エンジンは我々の強みです。Moto2を足がかりにいっそう多くの人にトライアンフの素晴らしさを知っていただきたいと思っています」

「そしてトライアンフといえば、ブリティッシュクラシックの代名詞です。なかでも重要なモデルとして、1959年に誕生した初代ボンネビル『T120』があります。今から59年前の1959年を祝して、クラシックに焦点を当てたキャンペーンを実施していきます」

今年はさらなる大型店舗もオープン予定とのこと。イギリスの名門は、勢いが増す一方だ。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  3. 一人乗りマイクロEV「EQV-TREK」発売、355kgの軽量ボディで航続110km…107万8000円から
  4. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
  5. メルセデスベンツ、3年間で40車種以上投入へ…次期『Cクラス』は2026年春生産開始
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る