日産 セレナ e-Power のマナーモードは「振動」なしのEV走行!

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セレナe-Power
セレナe-Power 全 14 枚 拡大写真

日産『セレナ e-Power』の販売開始前日となる2月28日、日産自動車は横浜市のグローバル本社ギャラリーで発表・試乗会を開催した。星野朝子専務執行役員は「『リーフ』で培った技術をつぎ込んだ新しいe-Powerをぜひ体験してほしい」とアピールした。

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商品説明のあとは、お笑い芸人のフジモンこと藤本敏史、ミキティこと藤本美貴がゲストとして呼ばれ、試乗体験を含めたトークショーを繰り広げた。発表会のプレゼンとトークショーで強調していたのは、e-Powerによるスムースかつ力強い発進と加速。モーター走行による静粛性(3列目シートと運転席でも会話できるとする)、プロパイロットによる運転支援(イージードライブ+安全性)だ。

セレナは2016年に同一車線の自動走行をアシストする「プロパイロット」を搭載し、いまだに販売の半数がプロパイロット搭載車という人気を誇っている。2017年の完成検査の不正発覚により日産の新車販売数そのものが落ち込んだ時期もあったが、年末から2018年1月はセレナで月販8000台前後と回復をみせている。

ここに『ノート』のヒットの起爆剤となったe-Powerをセレナに投入する。星野専務は、「8000台のうち40%はe-Powerモデルになるのではないかと見込んでいる」と強気だ。今回搭載されるパワートレインはノート同じ「HR12DE」(1198cc)だが、エンジン出力は若干アップしている(84PS、103Nm)。車重などを考え、バッテリーの容量は1.5kWhから1.8kWhに増量され、モーターも100kW、320Nmとアップされている。また、静粛性を上げるため、エンジンまわり25か所ほど遮音性の高い高グレ―ド仕様の部品を利用したり、フロントウィンドには遮音中間膜(フィルム)を入れたり、遮音性の高い4層フロアカーペットを採用したりしているという。

また、セレナ e-Powerからはノートになかったバッテリーのみでの走行させるマナーモードと強制的に充電するチャージモードが追加された。これまでのe-Powerはバッテリーの残量や走行状態に応じて、バッテリーによるモーター走行、発電機によるモーター走行、これらの切り替えに必要なエンジンのON/OFFはほぼ自動で行われていた。セレナ e-Powerも基本的には同じモードで走行するが、走行モードを回生システムが働くSモード、ECOモードのどちらかにしていれば、チャージモード、マナーモードへの切り替えが可能だ。スマートフォンのマナーモードは偏心モーターによる振動だが、セレナのマナーモードは無音のEV走行だ。

チャージモードは走行しながら強制的にバッテリーを充電するモードだ。外出などから自宅に戻る際、その手前の高速道路や幹線道路でチャージモードにしておけば、市街地などではかなりの距離をマナーモードによるEV走行ができる。なお搭載バッテリーの容量が小さいので、チャージモードにすると数分の走行でもインジケーターの残量が増えるのが確認できる。

マナーモードでどれくらいの距離が走れるかは、走行条件によって異なるため特定の数値は公表していないという。記者発表資料によれば、バッテリー残量90%でおよそ2.7kmという。バッテリーがノートより増量されたとはいえ、2kWh以下なので数kmが安全走行可能距離といえそうだ。

プレゼンやトークショーのあとに、試乗車を運転することができた。コースはグローバル本社周辺のみなとみらい地区を10分ほど走行するもので、走り込んだわけではないが、ノート e-Powerやリーフとの比較はある程度できた。

発進加速は確かにスムーズでEVのそれと同じで、トルク不足やパワー不足はまったく感じない。走り出しはなめらかで、加速フィーリングもリニアだ。ただ、ECOモードにすると若干クルマの重さを感じる。これは先代リーフのECOモードと似たような感覚で、市街地では実用上困ることはないが、キビキビ走りたい人は、ノーマルモードがおすすめだ。

試乗の帰り道は、本社前の信号から駐車場までをマナーモードで試してみた。走行中にエンジンがかかることもなく、無音で快適なEV走行が楽しめる。むしろセレナもEV化すべきと思ってしまうくらいだ。

静穏性については、たしかに通常のガソリン車よりは静かだが、なまじ静かなためかえってエンジンが動作したときの音が気になってしまう。ノート e-Powerと同じで慣れればどうということはないが、新型リーフの静粛性を経験してしまうと気になるかもしれない。やはり、ノートもセレナもEVがあってもいいのではないかと思う。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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