盲点的ボディチューニング:アイシン精機のドアスタビライザー…IAAE 2018

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補修部品のようでチューニングパーツ
補修部品のようでチューニングパーツ 全 7 枚 拡大写真

静電気シートによる空力チューニング、サイドシルへのウレタン充填、各種パフォーマンスバー、ディフーザーや整流フィンなど、あるいは添加剤などのケミカル品。チューニング方法にもいろいろあるがアイシン精機がIAAE 2018で展示していたのは「ドアスタビライザー」だ。

【画像全7枚】

見た目はただのドアラッチの補修部品のように見える。しかし、純正品をこのチューニングパーツ「ドアスタビライザー」に交換するだけで、ハンドリングが各段に(ブーススタッフ)向上するというのだ。にわかに信じがたいが、説明を聞き、動画などをみると、あながち効果がないとはいえないと思えてくる。

通常のドアラッチは、写真のような金具にテンションのかかったフックがひっかかりドアを固定する。このときフックのあるドア側とリング状金具のあるピラーの間には隙間ができている。隙間は内装や防水ゴムでふさがれてはいるが、大きな力がかかればドアは動ける状態だ。

停車中や通常走行でドアが動くことはないが、ハイグリップタイヤで高速コーナリングしているときを考えてみよう。車輪に内輪差があるように、ボディ側面もコーナーのイン側、アウト側で異なる角度でたわむことは想像できるだろう。フロントタイヤは舵角に応じたコーナリングフォースを生み、車体前部を左右に持っていこうとするが、リアタイヤは慣性で直進しようとするからだ。

ドアスタビライザーは金具の座金に構造材を挟むことで、フックでの1点支持から面での支持に変える。するとボディのゆがみやねじれに対するドアの動きを抑制できる。

と、難しく書いたが、要はスペーサーをかませることで金具のすき間をなくしてドアを動きにくくする部品だ。カーブや高速のレーンチェンジで発生する微妙なドアとボディの動き(ゆがみやねじれ)を抑え、ドアとボディの一体的な剛性を高め、コーナリングを安定させるというわけだ。ちなみにスペーサーと表現したが、ただの板ではなく隙間に応じて密着するようなくさび構造を持っている。

効果は「乗ればわかる」(ブーススタッフ)とのことだが、確かにこれは試乗してみたくなる部品だ。なお、ドアスタビライザーはTRDのオプションとして正式に採用されており、1セット1万5000円程度で購入可能だという。2ドア、4ドア車は効果を感じられるが、SUVやミニバンなどはあまり効果は感じられないという。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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