マツダとエリーパワー、宇部興産、自動車始動用リチウムイオンバッテリー共同開発へ

自動車 ビジネス 企業動向
エリーパワーの二輪車始動用リチウムイオンバッテリー HY93(参考画像)
エリーパワーの二輪車始動用リチウムイオンバッテリー HY93(参考画像) 全 1 枚 拡大写真

マツダ、エリーパワー、宇部興産の3社は3月15日、鉛バッテリーの代替となる、自動車始動用12Vリチウムイオンバッテリーの共同開発を進めると発表した。

自動車用バッテリーについては、欧州を中心とした環境規制における鉛使用の禁止や、燃費改善に向けた軽量化などの課題に対応するため、従来の鉛バッテリーに代わるリチウムイオンバッテリーの実用化が期待されている。しかし、エンジンルーム内の高温や衝突時の衝撃に耐えるリチウムイオンバッテリーの開発は難しく、これまでは限定的な採用にとどまっていた。

今回、3社それぞれの強みを活かし、従来の鉛バッテリーと代替可能で、高温や衝撃に対する安全性、耐久性の高い自動車始動用12Vリチウムイオンバッテリーの共同開発を進め、2021年までの実用化を目指す。また将来的には、共同開発で培った技術をベースに、自動車始動用以外の電動化技術へ適用可能な低電圧系(24V/48V)のリチウムイオンバッテリーへ発展させるなど、様々な分野での協業を検討していく。

マツダは、SKYACTIV技術開発などで培ってきた、先行開発・性能評価のプロセスをバーチャルシミュレーションで行うモデルベース開発の最新手法を駆使するとともに、電池内部の化学反応をモデルベースリサーチで研究し、高性能な次世代バッテリーをクルマ全体でマネジメントする技術の確立、およびその汎用モデルの開発を担当する。

エリーパワーは、定置用や二輪車始動用の電池開発に実績があり、二輪車始動用のリチウムイオンバッテリーは、その安全性と性能が評価され2016年よりホンダやカワサキにも採用されている。低温下での動作性や耐衝撃性、防水性等を備えた安全性の高い電池技術の蓄積を活かし、電池の基本設計と開発を担当する。

宇部興産は、リチウムイオン電池の主要部材である電解液とセパレータを事業展開する同分野のリーディングカンパニー。高性能な電解液は、電池の寿命改善、高電圧化に伴う高容量化や安全性向上など様々な改良と改善を実現してきた。これまでのノウハウと技術開発力を活かし、引火点が高く、より高温に耐え得る電解液の開発を担当する。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スズキ『ジムニー』ファン必見!限定3000個の精巧キーチェーン登場
  2. ポイ活主婦に自動車税の納付の仕方を聞く…キャンペーンで全額還元・ポイントで0円払いもできる!
  3. ジープ『コンパス』新型発表、初のEVは航続最大650kmを可能に
  4. 静かなオプカンがすごかった! トーヨータイヤ「オープンカントリー H/TII」が登場…岡本幸一郎
  5. 『ターミネーター2』のあのハーレーが最新仕様で復刻! 鏡面仕上げの“走る芸術”『ファットボーイ グレイゴースト』日本初公開
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  2. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  3. “走る巨大バッテリー”の実力! BEV+家電は悪天候でも快適に遊べる組み合わせだった
  4. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
  5. VWと米ウーバーが提携、『ID. Buzz』の自動運転車を運行へ
ランキングをもっと見る